WHAT'S TRENDING TODAY?
Research Shows Dogs Really Do Understand Humans
August 31, 2016
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This is What’s Trending Today....

犬の飼い主の多くが以前から確信していたことは真実であると、ハンガリーの大学の研究者が述べている。

犬は人の話していることを確かに理解しているのだ。

研究者たちは脳の活動を記録する装置を用いて、13匹の犬の脳を画像化した。

犬たちは、装置の中で7分間横たわっているように訓練されている。その間、犬たちはヘッドホンを通じてトレーナーの声を聞いている。

犬の飼い主たちからすれば、このニュースに驚きはないと思うかもしれない。しかし科学者たちは感銘を受けた。

デューク大学で進化人類学の教授をしているブライアン・ヘラは、研究結果の一つを「衝撃的だ」と評している。

脳画像によれば、犬は単語を脳の左側を使って処理しており、人間と全く同じだ。そして、音色や音高を理解するためには脳の右側を使っている。

研究によれば、犬は言葉と、その言葉がどう話されたかを理解している。意味のある言葉を淡々と話した時と、同じ言葉を励ますような口調で話したときとでは、その影響は同じではない。

プロジェクトの研究者のリーダーであるアティラ・アンディッチはこう述べている。「犬の脳は私たちが何を話したか、それをどう話したかの両方を気にかけています」

研究者たちは、人が話したことを犬が理解するのは、犬が長い期間にわたり人と共に暮らしてきたためだと考えられる、と述べている。

アンディッチは、他の動物もおそらく、犬と同様に人の言語を理解できると考えている。しかし他の動物は人が話していることにあまり興味がないのだろうと述べている。

人々はこの話に、フェイスブックやツイッター上で反応した。彼らは、飼っているペットが自分の話を理解できるのは以前から知っていたと話している。そして、彼らが日々経験していることが科学的に裏付けられたと知って喜んでいる。

あるバージニア州の読者は、彼女の飼い犬はおそらく自分の気持ちも察することができると思う、と話している。

カリフォルニア州のある人は、飼い犬は彼の話を無視すると以前から知っていたと冗談を言っている。

そしてボストンのグレッグ・モトスはこの研究について「なんて魅力的な!」と叫んでいる。

これが、今日の話題のトレンドだ。

ダン・フリードルでした。

[ノート]
always:いつでも・常に・以前からずっと・相変わらず・前々から
lie down:横たわる・横になる
impressed:感心する・感銘を受ける・印象を受ける・感動する
evolutionary anthropology:進化人類学
Duke University:デューク大学は、ノースカロライナ州ダーラムに本部を置くアメリカ合衆国の私立大学である。1924年に設置された。(wikipediaより)
shocker:ショッキングな人やモノ・衝撃的な人やモノ・恐怖を与える人やモノ
tone:調子・声色・音色・口調・音程
pitch:音の高さ・音高
neutral:中立の・はっきりしない・あいまいな・特性のない・淡々とした
encouraging:激励の・励みになる・勇気を与える
care about:大切にする・大事に思う・気に掛ける・心配する・関心がある
tune in to:波長を合わせる・ダイヤルを合わせる・話に耳を傾ける・気持ちを理解する・感情に理解を示す
not listen to what other people have to say:人の話を聞こうとしない(have toは積極的には訳さなくていい事例、と判断)
Virginia:バージニア州(英: Commonwealth of Virginia)は、アメリカ合衆国東部、大西洋岸の南部に位置する州(コモンウェルス)である。イギリスから最初に独立した13州のうちの一つである。州都はリッチモンド市、人口最大都市はバージニアビーチ市である。(wikipediaより)
read someone's mind:心を読む・気持ちを察する・腹を探る
California:カリフォルニア州(英: State of California)は、アメリカ合衆国西部、太平洋岸の州。アメリカ西海岸の大部分を占める。州都は、サクラメントである。(wikipediaより)
Boston:ボストンは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州北東部サフォーク郡にある都市。同州最大の都市かつ州都であり、同郡の郡庁所在地でもある。アメリカで最も歴史の古い街の一つであり、ニューイングランドの中では最大の都市(wikipediaより)
fascinating:魅力的な・魅惑的な・うっとりさせる・興味をそそる

「散歩に行くよ」と言えば玄関にすっ飛んでくるし、「ゴハンだよ」と言えば食べにくる。記事にもあるように犬が人語を理解しているのは、まぁ明らかですよね。
日本語の記事があったので紹介します。読売新聞から「イヌも右脳と左脳で言葉理解…ハンガリーで実験(2016年08月30日)」 記事を引用すると、
 【ワシントン=三井誠】犬は人間と同じように、人間の話し言葉の内容を左脳で、抑揚を右脳で把握しているとする研究結果を、ハンガリーの研究チームがまとめた。
 抑揚をつけた褒め言葉で話しかけられた時だけ、喜んだことを示す脳の反応がみられ、犬が抑揚も含めて言葉を理解していることが確認できたという。論文は9月2日付の米科学誌サイエンスに掲載される。
 研究チームは脳の活動を調べる機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)と、測定中に動かないよう特別に訓練した13匹の犬を使って実験した。犬に褒め言葉と意味のない言葉を、それぞれ抑揚有りとなしで話しかけ、脳の活動を記録した。
 その結果、抑揚があってもなくても褒め言葉の場合は左脳の一部が活動し、抑揚の有無を区別する時には右脳の一部を使っていたことがわかった。

犬をfMRIにかける、なんて単純な実験を今まで誰もしてなかったのでしょうか?
CNNの記事「Your dog understands what you're saying, sort of(September 1, 2016)」から実験中の写真を数枚引用します。
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かわいい。VOAの記事では「ハンガリーの大学」と言うアバウトな紹介でしたが、ワシントンポストの記事「Your dog really does know what you’re saying, and a brain scan shows how(August 31)」によれば、「Eotvos Lorand University in Budapest」と書かれています。wikipediaを見ると「エトヴェシュ・ロラーンド大学(Eotvos Lorand Tudomanyegyetem, ELTE)は、ハンガリーのブダペスト(ブダペシュト)に本部を置く大学である。ハンガリー国内の大学では2番目に大きい。慣用的にブダペスト大学、ブダペシュト大学とも呼ばれる。」だそうです。
あと、研究チームが作成した動画をワシントンポストがウェブサイトにあげていたので、貼りつけておきます。
むしろ不思議なのは、犬は人語を理解するのに、なぜ人は犬語を理解できないのか? かもしれません。人の言語理解力が犬に劣るとも思えませんし、人は様々な言語、英語・中国語・スワヒリ語を相互に翻訳できるのに、なぜ犬語猫語は解せないのか。
まぁでも、犬語は理解できない方がいい気もします。優しくて忠実なワンコだと思っていた子が話していることが逐一理解できたら、意外と我儘で気分屋だと判明してしまって可愛さが低下するかも。