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Vietnamese Community in Houston is Growing
October 23, 2016



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テキサス州ヒューストンには、カリフォルニア州の除いて合衆国内で最大のベトナム人コミュニティがある。

1975年、ベトナム戦争の終結時にヒューストンで生活しているベトナム人はわずか数百人だった。現在では、10万人以上のベトナム系アメリカ人がこの都市で暮らしている。

人口の増加をもたらしているのは、出生、ベトナムからの移民、そしてカリフォルニア州からヒューストンへのベトナム人の移動だ。

カリフォルニア州からやってきた人たちの多くは、仕事とより安い生活費を求めている。住宅費、食費、交通費がカリフォルニア州では非常に高額になることがあるのだ。

ベトナム人の中には、ロサンジェルス地区で長年暮らしてきた住宅を数十万ドルで売却できた人がいる。そうした人たちはヒューストンで、新しくより大きな家を遥かに安く購入することができる。彼らは節約したお金を事業の立ち上げや子供の教育費の支払いに充てている。

ヒューストンの多くのベトナム人が、彼らの文化を活性化させるために尽力している。

先日、何千人ものベトナム人やベトナム系アメリカ人が集まるイベントがあった。それは、地元の教会や慈善団体への寄付金を集めるためのものだ。舞台で歌っているのはみなベトナム人。料理はどれもベトナム料理だ。

人で賑わう中に18歳の女性がいた。

「今でもベトナム料理を食べることができるし、教会やチャリティのようなベトナム人の活動があります。だからヒューストンに来るの」

数ある中でも、ベトナム人がヒューストンにやって来る理由は暖かな気候だ。この若者は最近、ベトナムから合衆国に移住してきた。彼はテキサス州に来る前、しばらくの間、合衆国内のいくつかの北部の州で過ごしていた。

「ヒューストンの気候はベトナムに似ている。だから僕はここが生活し易いと思うんだ」

キース・ロビンソン・ニュインは弁護士だ。彼によれば、ベトナム人はヒューストンで暮らしていると、同じ言葉を話す人を見つけやすいのだ。

「ここにはベトナム人の医師がいます。ベトナム人の教師やベトナム人の弁護士もいます。だから私たちは一から十まで通訳を使わずに人々の力になれるのです」

ニュインはニュージャージー州のアメリカ人家庭で育てられた。彼はベトナムの言葉を学んだことがなかった。彼は1990年代に研究のためにヒューストンに引っ越したことがあり、2006年に暮らすためにここに戻ってきた。彼は初めてベトナム人社会に参加した時、自分を部外者のように感じたという。

「私は地元のベトナム人の方々と交流を図ることができませんでした。それは、私が言葉を知らず、文化を知らなかったからです。私の見掛けも、実際にもベトナム人であるにもかかわらず、私は不利な状況でした」

ニュインは今ではベトナム語で会話することができ、キム・ニュインのような地域社会の指導者から更に学び続けている。

「私たちみんなが、互いに助け合うことに参加しているのです」

彼女によれば、多くの年配者は英語をごくわずかしか話せず、一方で若者の多くはベトナム語が話せない。それでも人々はみな行事に参加することで彼らの文化に活力を与え、それが人々を団結させている。

「たとえ、あまり言葉が理解できなくても、人々はベトナム人教会に通うことを選びます。それはみんなに『私はベトナム人です』と示したいからなのです」

クリストファー・ジョンズクルーズでした。

[ノート]

Houston:ヒューストンは、アメリカ合衆国テキサス州南東部に位置する都市。2,099,451人(2010年国勢調査)の人口を抱えるテキサス州最大、全米第4の都市である。(wikipediaより)
Texas:テキサス州は、アメリカ合衆国の州のひとつ。合衆国本土南部にあり、メキシコと国境を接している。人口はカリフォルニア州、面積はアラスカ州に次いで全米第2位の州である。(wikipediaより)
community:地域社会・団体・群衆・類似性・コミュニティ
Vietnamese:ベトナム人・ベトナム語
outside of:~のほかに・~を除いて・~の外に
California:カリフォルニア州は、アメリカ合衆国西部、太平洋岸の州。アメリカ西海岸の大部分を占める。州都は、サクラメントである。合衆国の州のうちでは最大の人口を誇り、大統領選の選挙人数も最多である。(wikipediaより)
at the end of:~の終わりに・~の最後に・端で・終了時に
Vietnam War:ベトナム戦争(ベトナムせんそう)は、インドシナ戦争後に南北に分裂したベトナムで発生した戦争の総称。第二次インドシナ戦争ともいわれた。1955年11月 - 1975年4月30日(wikipediaより)
be home to:~の所在地である・~が存在する・~な土地である
Vietnamese-American:ベトナム系アメリカ人
population growth:人口増加・人口成長
come from:~から来る・~に由来する・~によってもたらされる・~の出身である
birth:誕生・出生・出産・家柄・起源
immigrant:移民・移住者
arrive:着く・到着する
seek:探し求める・得ようと努力する・向かう
cost of living:生活費
Housing:住居・住宅
transportation:輸送・運輸・運賃・交通
costly:費用が掛かる・高価な・値段が高い
in the state.:(文脈的にこれはカリフォルニア州でしょう)
own:所有する
area:地帯・地方・地区・エリア
several hundred thousand dollars:数十万ドル
much less:ずっと少ない・遥かに~ない
save:(ここでは)貯金する・節約する・出費を減じる
start a business:事業を始める・開業する
pay for:代金を支払う
work to:~のために働く・力を尽くす・取り組む・努力する・有効だ
strengthen:強化する・励ます・元気づける・向上させる・増強する
Recently:最近・先日・近年
thousands of:数千の
gather:集まる・集合する
design to:~するよう仕組む・~するように予定する・~を意図する
raise money for:~の募金をする・~のためにお金を集める・~のために費用を募る
local:地元の・地場の・地方の・部分的な
charitable:気前がいい・慈善に関する
performer:演奏者・歌手・役者・行為者
almost all:ほとんど
Vietnamese food:ベトナム料理
in the crowd:人混みの中に・群衆の中に.
charity:慈善行為・施し・義援金・寛容
So, just come (to) Houston.:(訳文で合っていると思うんだけど、「ヒューストンに来さえすれば」とも訳せるのかな?)
among other things:数ある中でも・特に・何よりも・とりわけ
moved to:引っ越す・移動する・移転する
spend some time:しばらく過ごす・時間を割く・時間をかける
lawyer:弁護士・法律家
help:助ける・支援する・手を貸す・力になる・役立つ
from A to Z:初めから終わりまで・一から十まで・全部・終始
without having:~なしに
interpreter:通訳
be raised:育てられる
New Jersey:ニュージャージー州は、アメリカ合衆国東部の大西洋沿岸にある州である。アメリカ合衆国50州の中で、人口密度では第1位、2011年の世帯当たり収入の中央値では第2位である。(wikipediaより)
study:勉強する・研究する・調査する
1990s:1990年代
feel like:~したい気がする・やる気がある・~のような気がする・どうやら~らしい
outsider:部外者・門外漢・外国人
interact with:話をする・相互に作用する・接触する・交わる・交流を図る
Even though:~であるけれども・~にもかかわらず・たとえ~でも・~とは言いながら
at a disadvantage:不利な立場・不利な状況
Even though I look ((Vietnamese)), even though I am Vietnamese,:(一回目の((Vietnamese))は発音していない )
communicate:やりとりする・伝える・交換する・意思疎通する
get involved:巻き込まれる・引き込まれる・関与する・関わる・手を貸す・深入りする・熱中する
older adult:高齢者
attend:出席する・参加する・行く・世話する・注意を向ける
bring together:くっつける・一緒にする・引き合わせる・恋人同士にさせる・呼び集める、団結させる
not much of:大した~ではない・あまり~ない
show:見せる・示す・表示する・明らかにする・論証する・説明する

コミュニティが成長している理由は、出生と移民の他に国内での移動があるとのことでした。アメリカ☆地域ランキングというサイトの「人口の変化についてのランキング」から「国内からの人口移動」という箇所を引用します。
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国内からの移住でテキサス州は一位になっています。ベトナム人だけでなく、全体的に人気があるようです。
では、テキサス州にベトナム人は多いのか? ベトナム人だけのデータは見つからなかったのですが、同じくアメリカ☆地域ランキングというサイトに「全米・アジア系比率ランキング(郡別)」というページがありました。その図を引用すると、
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カリフォルニア州は全体的にアジア人比率が高い(全体的にオレンジ色)なのに対し、テキサス州はピンポイントです。濃いオレンジ色の地域が二か所。メキシコ湾岸に近い方がヒューストンで内陸側がダラス。ヒューストンにはベトナム人を含めてアジア人が多く集まっています。
もう一つ、移民について面白い動画がありました。「いかにアメリカが多くの移民受け入れまくってきたかが見るだけでわかる世界地図「Two Centuries of US Immigration Visualized」 Youtubeの動画を埋めておきます。
ベトナムについて言えば、確かに1975年のベトナム戦争終結以降に急増している様子が分かります。また1950年代から60年代にかけて、日本からも少し移民が出ている様子が見えます。