WHAT'S TRENDING TODAY?
Follow Yosemite National Park's Bears Online
April 04, 2017

FA40BA58


This is What’s Trending Today.

今やあなたは、カリフォルニア州ヨセミテ国立公園の熊をネット上でフォローすることが出来る。

いや、いまどきの熊たちがみなツイッターのアカウントを持っているという意味ではない。しかし彼らは衛星を利用してインターネットにつながっているのだ。彼らのウェブサイトもある。それが「熊の野性を守ろう.org」だ。

公園の地域内には約500頭の熊がいて、昨年は500万人以上の観光客が訪れた。

bear1

現在、約20頭の熊がGPS追跡装置の付いた首輪を装着している。彼らの行動を、公園の地図上で把握することができるのだ。

しかし、もしあなたが熊を探しに行ってもおそらく見つけることは出来ないだろう。熊と人間、双方の安全のために情報は遅延されているのだ。

ウェブサイトには、2016年に熊が車と衝突した28箇所の位置も示されている。何頭かは死んでいる。

この首輪のおかげで、公園保護官や野生動物学者は公園内で熊を追跡することが出来る。そして、新たな知識を得ることもできる。

例えば、熊の専門家が驚いたのは熊が5月に交尾を開始すると判明したことで、それは考えられていたよりも一か月以上早かった。

また彼らは、熊が一日に最大で48キロも移動できることを発見した。そこには、急峻な山に登ることも含まれている。

首輪によって、公園保護官は熊がキャンプ場に接近し過ぎた場合に気付くことが出来る。保護官は熊と人、両方の安全を守ることを望んでいる。

bear2

ヨセミテ保護委員会はこの地図表示事業に30万ドル近く投じている。

フランク・ディーンは保護委員会の委員長だ。彼は、熊に関する新しい情報は熊の安全性を高めるだろうと話している。

「人々は熊を見るのが大好きです」と彼は言う。「熊を守ることは、我々誰もが出来ることです」

ジョセ・ガルシアはカリフォルニア州政府のためにクロクマの研究をしている。彼によれば、公園に来る観光客は、自分たちが熊の生息地内にいることを理解する必要がある。

「熊に近づかないようにしなければいけません。そして熊はそこにいると常に意識し、承知しておくのです」と彼は述べている。

これが今日トレンドになっている話題だ。

ダン・フリードルでした。

[ノート]

follow:~の後に付いていく・監視する・尾行する・辿る・進む・目で追う・見守る・フォローする
bear:クマ
Yosemite National Park:ヨセミテ国立公園 は、アメリカ合衆国カリフォルニア州中央部のマリポサ郡及びトゥオルミ郡にある、自然保護を目的とした国立公園である。(wikipediaより)
profile:横顔・外形・紹介・経歴・プロフィール
via:~を通って・経由して・~を用いて
satellite:人工衛星・通信衛星
wild:野生の・自然の・野生状態の・自然な状態で
border:へり・縁・境界・国境
例文within the borders:国内で・領土内に
visitor:訪問者・観光客
wear:身に着ける
collar:襟・ネックレス・首輪・首かせ
GPS tracker:GPS追跡装置
movement:動作・運動・活動・行動・動向
go looking for:捜しに行く
probably:きっと・おそらく
find:出会う・でくわす・見つける・発見する・気付く・辿り着く
safety:安全・安全性
delay:遅延・遅延時間・遅らせること
show:見せる・飾る・案内する・示す・表す・明らかにする
hit by a car:車にはねられる・車にひかれる
with:(ここでは)~が原因で・~のために
例文with support and encouragement:応援と励ましのおかげで
park ranger:パークレンジャー・公園管理者・公園保護官
wildlife:野生生物・野生動物
keep track of:追跡する・経過を追う・記録をつける・把握する
within:~の中で・内側で・以内で・範囲内で
learn:学ぶ・獲得する・分かる・知る
learn a new thing about:~について新たな知識を得る
expert:専門家・熟達者
mating:交配・交尾
travel:旅する・周遊する・伝わる・進む・動く
例文travel a long distance:長距離を移動する
up to:(ここでは)~に至るまで・最大~まで・~以下の
per day:一日当たり
include:含める・盛り込む・加える
climb up:~に登る・上る
steep:険しい・急な・切り立った
allow:認める・許可する・割り当てる・配分する
例文allow an estimate of:~の推定を可能にする
get close to:近づく・接近する・親しむ
campground:キャンプ場・野外集会場・キャンプ地
keep ~ safe:~を保護する・~を守る
Conservancy:保護・自然環境保護団体・保護委員会
spend:金を使う・費やす
almost:ほとんど・~近く・もうすぐ~である
mapping:地図作成
project:計画・事業・プロジェクト
Frank Dean:San Francisco Office, President & CEO(Yosemite Conservancyのサイトより)
president:大統領・会長・議長・委員長・理事長・長官
information:知識・学識・情報・事実・資料
love:愛する・強い関心がある・大好きである
see:見る・目撃する・見物する・会う
Protect:保護する・守る
Jesse Garcia:a black bear specialist with the California Department of Fish and Wildlife.(the japan timesの記事より)
study:勉強する・研究する・調査する・観察する・調べる
black bear:クロクマ・ツキノワグマ
home:家・住居・故国・故郷・生地・ふるさと・生息地・本拠地
keep one's distance:距離を置く・近づかないようにする・敬遠する・親しくしない
and always be aware, knowing that they’re there,”:(訳に自信なし)
be aware:知っている・分かっている・気付いている・感じている・よく知っている
例文aware of a health risk:健康上のリスクを意識する
 
微妙に気になるのは'connected to the internet via satellite'という表現で、GPS衛星を位置把握に利用していますが、ネットに接続しているのは地上の携帯用電波であって衛星経由ではないんじゃないかと思うのですが…、どうなんだろ。
日本語での報道は見当たらなかったのですが「ひかたま(光の魂たち)」という個人blogに「クマさんのGPS」というエントリーがあります。 一部引用すると、GPS付き首輪だけでなく
ヨセミテではさまざまな対策が講じられています。
開放型のごみ捨て場を閉鎖し、
キャンプ場には熊が開けられないフード・ロッカーを設置、
人に慣れているクマにゴム弾を発射するなど。
などと説明されています。
日本でも類似の取り組みが行われています。WWF Japanのサイトから「四国発、装着完了! 3頭のクマにGPS首輪を付けました! 2012/10/19」 記事の冒頭を引用すると、
2012年8月の終わり、四国の剣山山系で3頭のツキノワグマが捕獲されました。これは、生息数十数頭といわれる、四国のツキノワグマの行動を、GPS(全地球測位システム)を利用した調査を通じて調べるため、捕獲を試みていたものです。3頭のクマはいずれも健康状態がよく、無事に調査用の首輪を装着して、山へと帰されました。これから2年間、クマたちの行動をより詳細に追跡する調査が始まります。
公益財団法人・日本電信電話ユーザ協会というサイトでは「知床の野生のヒグマをGPSケータイで追跡調査」(2012年12月の記事らしい) 記事の一部を引用すると、
「最初の年は、山に放して45分後には携帯電話がなくなりました。ヒグマが首輪を引きちぎり、放置したからです」と藤本氏。その後も試行錯誤を続け、機器の開発を続けています。
(中略)
発信機の重さは、ヒグマの負担を考慮して体重の3%未満としており、現在使用しているものは2.2kgと軽量です。しかし、バッテリーの“持ち”が3カ月程度しかなく、「1頭の個体の活動を追うには最低でも6カ月は欲しい」(藤本氏)と、これが今後の課題となっています。
むむ、四国の方はバッテリーは2年持続するようでしたが、何か仕様に大きな差があるのでしょうか。
国立環境研究所という機関のサイトに「環境技術解説・テレメトリ」という項があり、
087-9
087-11
技術の説明や事例紹介があります。興味のある方は。