6 Minute English
Having a row or asking for directions?
EPISODE 170914 / 14 SEP 2017


もし二人の人が活発に話をしていて、あなたが彼らの文化や言語を理解していなければ、二人が言い争っているように思えるかもしれません。ニールとティムはそうした状況について議論し、皆さんに6個の語彙をお教えします。

[台本]

ニール:6 Minute Englishへようこそ。この番組がお届けするのは表現力に富む話題と、6個の語彙です。僕はニール…

ティム:そして僕はティム。実は我々は口論していました。番組を始める直前に…

ニール:してたね、ティム。でも根に持ってはいないだろ?

ティム:全然。'No hard feelings'とは、人が言い争った相手に、変わらず友達でいたいと伝える時に言う事です。我々はよく、くだらないことでケンカします…

ニール:…例えば、どちらが番組を始めるか…

ティム:…あるいはどちらがクイズ質問を選ぶか。

ニール:しかし我々は互いに理解しています。これは重要な事です。そうでしょ? 'fall out with somebody'とはちなみに、誰かと口論するとか意見が合わないの別の言い方です。君は言い争っている時、腕をグルグルと振り回しているのに気付いているかい、ティム?

ティム:いや、そうしてるとは知らなかったよ。

ニール:あまり英国人らしくないね。

ティム:分かってる。ジェスチャーをすること、つまり自分が考えたり感じていることを表すために手や頭をつかってする動作は、一部の国では一般的ですが、そうではない国もあります。そしてこんな仕草もあります。頭を横に振ることは、大抵は「否定」の意味ですが、いくつかの国では逆の意味になります。

ニール:その通り。ではどの国で、頭を横に振ることが「肯定」を意味するでしょうか、ティム? それは…
a) ギリシャ
b) 日本、それとも
c) ブルガリア?

ティム:見当もつかない。ギリシャにしようかな。僕が知っているのは、インドの人は様々な物事を表すために頭を振るということ。

ニール:あなたのものとは異なる文化から来た人と会ったり挨拶をする際には、気を付けなければならない身振り手振りがたくさんあります。相手の人を怒らせたり、気まずい無礼を働くのを避けるために…

ティム:非礼を犯すとは、社会生活の中で何か恥ずかしいことを言ったりしたりすること。例えば、我々が日常使っている親指を立てる合図は、中東出身の人を不快にさせるおそれがあります。

ニール:そして'offend'の意味は人を怒らせるとか憤慨させること。

ティム:ここで、経営学教授エリン・メイヤーの話を聞こう。お互いが同じ文化の一員でない場合に、日常生活の中である人が何故その人がしているような振る舞いをするのかについて、いかに誤解しやすいかを話しています。

[挿入]
エリン・メイヤー ドバイの経営学教授
少し前ですが私はドバイにいて、学生の一人、首長国国民の学生が授業の後、私を車で自宅まで送ってくれていました。信号で車が止まると、彼女は窓を下ろして窓の外にいる人に向かって怒鳴り始めました。その男性は布の大きな箱を持って道路を渡っているところでしたが、その男性も怒鳴り返しだすと、彼女はドアを開けて二人は互いに身振り手振りを交えて大声を出し始めました。私はこう考えていました。うわあ、二人はひどい喧嘩をしている。私は男性が彼女を叩くのではないかと思っていました。やがて彼女が車に戻り、私は、ねぇ何を喧嘩していたの?と聞きました。すると彼女は「いえいえ、喧嘩じゃありません。彼はホテルへの道順を教えてくれていたのです」と言ったのです。これは素晴らしい事例だと思いました。違う文化から来た人間が、あることを喧嘩だといかに誤認したり、誤解しうるか。実際には、二人は単に感情表現豊かなだけなのに。

ニール:'Gesticulating'。これはどういう意味?

ティム:その意味は、僕がさっきやってたことだよ!? 腕をぐるぐる振り回して、感情を表現する。

ニール:エリン・メイヤーは学生と男性が路上で大声を出して互いに身振り手振りをしているので心配していました。彼女は二人が喧嘩をしていると思っていたのですが、実は、彼らはただ感情表現が豊かだったのです。

ティム:'expressive'とは、人が考え感じていることを露わにするという意味です。

ニール:ほら、同意してうなずいているね、ティム。それでクイズ質問を思い出したよ。どこの国では頭を横に振ることが「肯定」を意味するでしょうか? それは… a) ギリシャ b) 日本、それとも c) ブルガリア?

ティム:ギリシャと言ったよ…

ニール:それはハズレだよ、残念。正解はブルガリア。欧州南東部の一部地域、例えばブルガリアやアルバニアの南部では、首を横に振ることが「肯定」を示すために使われる。おまけに、それらの地方ではうなずくことが実は、「否定」の意味になるんだ。

ティム:次回、南東ヨーロッパ出身の人と会う時に、僕がこのことを憶えているといいんだけど。よし、今日習った言葉を振り返って見てはどうだろう?

ニール:‘No hard feelings’は、論争したり、試合や競技会で打ち負かした相手に対し、まだ仲良くしていたいと伝えるために言うことです。

ティム:例えば、「僕はいつだってクイズ質問に正解する。君とは違ってね、ニール。でも悪く思わないでくれよ、いいだろ?」

ニール:それはあまり現実的な例ではないね、ティム…。まぁでも、それでいいよ。2番目は‘to fall out with somebody’。人と言い争ったり異議を唱えること。

ティム:「学校で親友とケンカして、僕らは丸一週間も互いに口を利かなった!」

ニール:それは深刻な論争だったに違いない、ティム! 何について言い争っていたの?

ティム:思い出せないよ、随分と昔だからね。3番目は‘gesture’。頭や手を使ってする動作で、考えたり感じていることを表現すること。

ニール:「彼女は両腕を大きく広げて歓迎の仕草をした」

ティム:あるいは動詞で「番組の終わりまでにたった1分しか残されていないことを、ニールに身振りで示した!」

ニール:それ本当なの、ティム? うなずいているね。でも、急いで‘gesticulate’にも言及しないといけない。その意味は、頭や腕を使って身振りをすること!

ティム:‘faux pas’は、社交的な場面で何かみっともないことを言ったりしたりすること。例えば、「昨夜のパーティでひどい不作法をやらかしてしまった。どんなことかは恥ずかしすぎて話せないよ!」

ニール:おやおや、ティム、多くの人の気分を損ねていないことを願うけど、‘offend’が次の単語で、意味は人を立腹させたり憤慨させるということ。

ティム:まあ、君が既に良い例を挙げてくれてるから、ニール、最後の言葉に進むとしよう。‘expressive’は、考えや気持ちを表に出すという意味。

ニール:「ティムの顔はとても表情豊かだ」

ティム:ありがとう! もう一つ手っ取り早い例を出すと、「僕は感情込めて手を振った。番組を終わる時間だとニールに合図するために」

ニール:ティムからの指示を受けて、今日はこれでお終いです。でも、我々のインスタグラム、ツイッター、フェイスブックやユーチューブのページを見に来るのも忘れないでください。

ティム:じゃあね!

ニール:さようなら!

[ノート]
have a row:口論する・口げんかする
row:口論・騒動・けんか
ask for:(ここでは)道を尋ねる
例文ask for directions at a police box:交番で道を聞く

lively:活発な・陽気な・元気に・精力的な・明るい
例文lively discussion:激しい議論
have an argument:議論する・口論する・言い争う
argument:議論・討論・口げんか
situation:状況・情勢・事態・場面

expressive:表情に富む・表情豊かな・意味ありげな・思わせぶりな・~を表現する・顕示的な
topic:主題・題目・話題
hard feelings:悪感情・恨み
例文have hard feelings for:~のことを好きになれない
No hard feelings:悪く思わない・(加害側から発言すると)悪く思うな・恨みっこなしだよ・悪気はない・怒らないで・(被害側から発言すると)恨みに思っていない・別に気にしていないよ
None:全然ない・決して~ない・どれも~ない
argue with:~と議論する・口論する・言い争う・異を唱える・けんかする
would like to:~したい
still:今もまだ・いまだに・今まで通り・今のところ・依然・更に・ますます・それでもまだ・その上に
fall out:(ここでは)口論する・不和になる・仲違いする
fall out over:~のことで仲たがいする・けんかする
fall out with:~とけんかする・不仲になる
silly:愚かな・分別がない・ばかげた・くだらない
introduce:紹介する・引き合わせる・発表する・手ほどきをする・始める・導入する
例文introduce one's speech with an amusing anecdote:面白いエピソードで話を切り出す.
choose:選ぶ・決める
例文choose one's baby's name:赤ん坊の名前を決める
disagree with:賛成しない・意見が合わない・異議がある・一致しない・反対する
wave:(ここでは)手を振る
例文wave one's arm:大きく手を振る
around:(ここでは)回転して・くるくると・円を描くように
gesture:<名詞>身振り手振り・ジェスチャー・<動詞>身振りをする・ジェスチャーを使う
movement:動き・動作・行動・身のこなし・運動・活動・身振り・物腰
express:述べる・表す・示す・伝える・表現する
common:公共の・一般的な・普及している・よくある・普通の・平凡な
shake one's head:首を横(左右)に振る
mostly:大抵は・主に・ほとんどは・大半は
opposite:反対・逆
Bulgaria:ブルガリア共和国、通称ブルガリアは、ヨーロッパの共和制国家である。 バルカン半島に位置し、北にルーマニア、西にセルビア、マケドニア共和国、南にギリシャ、トルコと隣接し、東は黒海に面している。首都はソフィア。(wikipediaより)
have no idea:全く分からない・見当がつかない
guess:推測する・想像する・言い当てる・~だと思う
different:違う・異なる・様々の・いろいろの・別の
plenty of:たくさんの・多量の
greet:歓迎する・出迎える・挨拶する
avoid:避ける・回避する・防ぐ
offend:気分を害する・怒らせる・不快にさせる・機嫌を損ねる・背く
awkward:不器用な・下手な・ぎこちない・気まずくさせる・無様な・野暮な・居心地悪い
例文awkward pause:気まずい沈黙
例文awkward problem:厄介な問題
faux pas:<仏語>不作法・無礼・失敗・過ち
例文make a faux pas:非礼を犯す
embarrassing:恥ずかしい・みっともない・きまりの悪い・当惑させる・厄介な
social situation:社会生活の場面・社交の場・人付き合い・社会的状況
everyday use:日常使用・日用の
thumbs-up:親指を立てる仕草・賛成・いいね
signal:合図・信号・メッセージ・意図
from:(ここでは)出身である
angry:立腹して・怒って・憤慨して
upset:転覆して・動揺して・うろたえて・憤慨して
例文make someone upset:人を悩ませる
Business Professor:(辞書的に見つからず)
参考business administration professor:経営学教授
参考business scholar:経営学者
Erin Meyer:
behave:振る舞う・行動する・態度をとる・行儀よくする
everyday situations:日常の様々な場面・日常生活・日常的な
belong to:所属する・一員である・~のものだ
Dubai:ドバイは、アラブ首長国連邦を構成する首長国のひとつ。また、ドバイ首長国の首都としてアラビア半島のペルシア湾の沿岸に位置する、アラブ首長国連邦第2の中心都市。(wikipediaより)
A while ago:少し前に
Emirati:アラブ首長国連邦国籍の国民
session:委員会・集会・学期・授間
light:(ここでは)信号
roll down the window:窓を下げて開ける
shout:叫ぶ・怒鳴る・大声を出す
cross the street:道を渡る・道路を横断する
cloth:布
shout back:怒鳴り返す
gesticulate:ジェスチャーで話す・身振り手振りで表現する
one another:お互い
huge fight:大喧嘩・ひどい喧嘩
hit:(ここでは)打つ・ぶつ・叩く・殴る
fight about:~のことで喧嘩する
give directions:道順を教える・指図する
misperceive:誤解する・間違って感じる・誤認する
in fact:実際は・実のところ・実は
emotionally expressive:感情表現豊か
emotionally:感情的に・心的な・情緒的な・精神的な
earlier:以前に・従来の・先の・初期の
worried:心配した・心を痛めた・気にかかる
show:見せる・見えるようにする・飾る・示す・表す・明らかにする・露わにする
nod:首を縦に振る・うなずく・相槌を打つ
nod in agreement:同意してうなずく
there:<感嘆詞的>そら・ほら・あれ
remind:思い出させる
area:地区・地方・地域
Albania:アルバニア共和国、通称アルバニアは、東ヨーロッパのバルカン半島南西部に位置する共和制国家。首都はティラナ。(wikipediaより)
indicate:指し示す・意味する・表示する・示唆する
region:地域・地帯・地方・領域
as well:それに加えて・おまけに・その上・むしろ~の方がよい
look back at:振り返る・思い出す
beat:殴る・打ち負かす・やっつける・参らせる
game:遊び・ゲーム・競技・試合
contest:競技会・コンテスト
get a right answer:正しい答えを得る
unlike:似ていない・異なる
realistic:現実的な・実際的な
let it go:反応しない・それでよい・放っておく・あきらめる・問題にしない
serious:真面目な・本気の・重大な・深刻な
disagreement:不一致・相違・不協和・論争・いざこざ
例文heated disagreement:激しい意見の衝突
welcome:歓迎・歓待
leave:残す・置きっ放しにする
quickly:早く・すぐに・急いで・慌てて・ちょっと
mention:言及する・触れる・~について述べる・~を取り上げる
commit:(ここでは)誤りや罪を犯す
embarrass:恥ずかしい思いをさせる・ろうばいさせる・困らせる
例文too embarrassed to say:恥ずかし過ぎて~と言えない
Oh dear:あら・まあ
give a example:例を示す・例を挙げる
move on:先に進める・移る・進歩する・取り掛かる
expressive face:表情豊かな顔
quick example:手っ取り早い例・ちょっとした例
expressively:表情豊かに・感情込めて・意味深長に
cue:合図・指示・きっかけ
take one's cue from:~から手がかりを得る
例文Children take their cues from their parents. : 子どもは親をまねします
例文We should take our cue from nature. : 自然を見習うべきです。
that’s all:以上です・ それで全部です・それで終わりです・ただそれだけです
check out:(ここでは)調べる・調査する・検索する・チェックする
p05cpygs
むしろ多くの民族で肯定する時に顔を縦に動かすのは何故だろう