WHAT'S TRENDING TODAY?
French Baker Fined For Working 7 Days a Week
March 15, 2018

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This is What’s Trending Today…

セドリック・ヴェーヴルはフランスの小さな村落、リュジニー・シュル・バルスで唯一軒のパン屋を経営している。昨年の夏、ヴェーヴルは自分の店を週の全部の日で開けることを決めた。この地域を訪れる客に商品を売るためだ。

この決定は彼に負担となるかもしれない。

フランスのオーブ県はこの41歳のパン屋の主人に罰金3,000ユーロ、約3,600ドルを科した。オーブ県の当局者によれば、彼は現地の雇用法を破っているのだ。同法は、パン屋は週に7日営業してはならないとしている。そうするのではなく、パン職人は1日休まなければならないのだ。


欧州メディアの報道によれば、ヴェーヴルは罰金の支払いを拒否している。また地元の多くの人も彼の味方をしている。およそ2,000人の人が、ヴェーヴルを支持するとの正式な声明に署名している。

リュジニー・シュル・バルスはいくつもの美しい湖の傍にあり、また、保護された公園地区にも近い。実際、ヴェーブルは彼のパン屋のことを「ラ・ブーランジェリ・デュ・ラック」つまり「湖のパン屋」と呼んでいる。

フランス各地からの旅行者が夏の数か月の間、この地を訪れる。

ガーディアン紙はこう報じている。2016年まで地元当局は、ヴェーヴルの店が夏の間は週の全部の日に営業することを許可してきた。ところが当局は、ヴェーヴルが同様にするとした申請を昨年の夏は却下した。彼はそれでも営業を続けた。

エリック・シェレーはフランスの小売業労組CLIP-Pの職員だ。彼の説明によれば、パン職人やその他食品産業で働く人を対象としたこの法は、人々を過剰な労働から保護することを目的としている。

シェレーはフランスのニュースサイト、ザ・ローカルにこう語っている。「人々が長時間、法の制限よりもずっと多く働くことが出来るなら、それは職人の人身売買です」

しかしこの町の町長、クリスチャン・ブランルはヴェーヴルを支持している。ブランルはレステクレール紙にこう語っている。「観光地においては、夏の間は店を毎日開けられることが何よりも大事だと思われます。そこに観光客がいる時に閉まっている店ほどダメなものはありません」

それが今日、話題になっていることだ。

フィル・ダーキンでした。

[ノート]

owns the only bakery:(音声には the only が入っている)
own:所有する
例文own a company:会社の経営者である
bakery:パン屋・製パン所
village:村・村落・村民
Lusigny-sur-Barse:ここ(パリに近いね)公式サイトはこちら
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business:業界・会社・企業・事業所・商売
serve:仕える・給仕する・飲食物を出す
visitor:訪問者・観光客・滞在客・見学者
area:地域・地帯・地区・場所
cost:費用が掛かる・負担をかける・犠牲にさせる・損害を被らせる
department:(ここでは)県
Aube:オーブ県 (Aube) は、フランスのグラン・テスト地域圏の県である。名称はオーブ川に由来する。(wikipediaより)
fine:罰金を科す・過料する
baker:パン職人・パン屋の主人
3,000 euros:約39万円(2018年3月現在、1ユーロは約130円)
violate:違反する・法を犯す
local:地元の・現地の・一地方の・部分的な
Instead:代わりに・~するのではなく・~せずに
rest:休憩・休養・睡眠・停止
media:マスコミ・マスメディア
report:報告・説明・報道・記事
refuse:拒む・断る・拒否する
community:地域社会
be one's side:~のサイドについて・の味方である
sign:署名する・サインする・記入する
an official message:(何か適切な訳語があるのだろうか?)
official:公務の・当局の・公認した・正式な
message:伝達・連絡・お知らせ・メッセージ・声明
support for:~への支持・~への支援
sit:(ここでは)存在する・位置する
several:数個の・幾つかの・多くの
lake:湖
as well as:AもBも・同様に・~だけでなく
例文political as well as economical:政治だけでなく経済的にも
protected park:(何か適切な訳語があるのだろうか? ちなみに「フォレドリオン自然公園」を指すようだ)
protected:保護された
In fact:実際に・実は・実のところ・要するに・その上
Traveler:旅行者
across:(ここでは)各地で・いたるところで
例文across North America:北米全域で・北米各地で
summer months:夏季の・夏の数か月の
Guardian:ガーディアン(The Guardian)は、イギリスの大手一般新聞である。旧題号は『マンチェスター・ガーディアン』(The Manchester Guardian ; 1821年~1959年)。労働党を支持している。(wikipediaより)
permit:許可する・許す・可能にする
stay open:開いた状態を続ける・開業を続ける・営業している
request:依頼する・要請する・要求する・求める
anyway:とにかく・どうせ・どっちみち・何としても・意地でも
Eric Scherrer:(資料見つからず)
retail:小売商の
union:団結・連合・組合・協会・労働組合
CLIP-P:comite de liaison intersyndical du commerce de Paris(パリの労働組合間連絡協議会 by Google翻訳)同団体のfacebookはこちら
explain:説明する・解説する・明らかにする
others:他の人達
food industry:食品産業・食品業界
be meant to:~を意図されている・~を運命づけられている・~しなければならない・~することになっている
protect:保護する・守る
too much:余分な・過度の・過剰な・酷な
The Local news site:(大文字なので固有名詞だろう。このサイトかな)
site:場所・現地・サイト
It’s an artisanal trade where:(訳に自信なし。人身売買を意味するhuman tradeのhumanをartisanalに置き換えて、職人売買と言っているのだと思うが、違うかも)
artisanal:職人の・職人技の
trade:通商・貿易・商売・取引・交換・職業・仕事・家業・同業者・業界・市場
例文human trade:人身売買
where:(ここでは)~の場合は・~の時には
例文Where there is tyranny, nothing is created.:専制が行われるなら、何も創造されない
town:町・市(Lusigny-sur-Barseは村なのか町なのか?)
mayor:町長・市長
town mayor:町長(ちなみに村長はvillage mayor)
Christian Branle:このおじさん。(Lusigny-sur-Barseのサイトより)
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L’Est Eclair:サイトはこちら
tourist area:観光地・旅行地・遊覧地
seem:~のように見える・~と思われる・~のようだ
essential:絶対必要な・必須の・最も重要な・根本的な・本質的な
there is nothing worse than:~より悪いものはない・~は最悪だ
tourist:観光旅行者

人気の観光地である北フランスのリュジニー・シュル・バルスで「ブーランジェリー・ドゥ・ラ」というパン屋を経営するセドリック・ビブレ氏は、2017年の夏に1週間に1度も店を休みにせず働き続けたとして、3000ユーロ(約40万円)の罰金刑を命じられました。1994年と2000年に制定された地元の雇用法により、特殊な例外を除いてパン屋は少なくとも1週間に1度の休みを取らなければならないと定められているとのこと。
(中略)
ビブレ氏は今回の処分に対し、「私は1年中店を開きたいと言っているのではないのです。ただ夏のバカンス期間だけ、店を休まずに開きたいだけです」と述べています。
(中略)
しかし、フランスでは「1週間に1度も休みを取らない」という働き方は少数派です。2017年末にリュジニー・シュル・バルスが属するオーブ県のパン職人とパティシエ126人に行ったアンケートでは、「1週間に1度は休みを取る」という法律に賛成する人が多数だったとのこと。パリの小売組合CLIC-Pのエリック・シェラー氏も「パン屋やその他の職業には、1週間に1度は休まなくてはならないというルールがある。これは労働者と雇用者双方を守るために必要で、尊重されるべきだ」とコメントしています。
フランス中央北東部にある人口2000人余りの小さな町・リュジニー=シュル=バルスで唯一のパン屋
(中略)
地元市長を含む地域社会も彼を支援し、約2000人から“例外”を求める請願署名を集めた。「競合店のある地域でもないし、休暇で訪れる観光客にとって閉店している店ほどつまらないものはない」と市長。
リュジニー・シュル・バルス町のこのパン職人は地元ラジオ局RMCに罰金への不満を表明。「働く人間を罰することはやめなくてはいけない」と主張した。休みもなく1週間働いた理由は2017年の夏休みシーズンの書き入れ時に稼ぐのが目的だった。
同県のこの法律は1994年12月15日に発効したもの。フランスのパン製造に関する細事にも及ぶ関連法律は一般的にフランス革命時代にさかのぼるともされる。
今回の処罰に対しては同町でも同情を集め、処分撤回や法律改正を求める請願運動が起きた。インターネット上でパン屋の支持意見は2000件以上にも達した。
(中略)
フランスは仕事と余暇の時間の調和を重視する国柄で知られ、昨年1月には勤め先を離れた就業時間以外の業務関連の連絡作業を制限する法案も可決させた。2000年以降、1週間の労働時間を35時間とする規定も打ち出しているが、その後、様々な改革が実施され必ずしも順守されていない。
なるほどね。バカンスシーズンが稼ぎ時だから店を開くのであって、年中無休ではない。2016年までは許可されていたのに2017年だけ不許可だった。町長(村長?)はパン屋支持だが県が行政罰を処し、行政間で意見が分かれている。2,000件の署名は必ずしも町民全員ではなく、ネット上の支持も込みかな?
CNNが書いている「フランスのパン製造に関する細事にも及ぶ関連法律は一般的にフランス革命時代にさかのぼるともされる」は興味深いですね。
人口2,000人でパン屋が一軒というのは少ないような…。コンビニかスーパーが別にあるのかな。