AS IT IS
Kenyans Protest after Breastfeeding Woman Asked to Cover Up
May 16, 2018

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一群の女性たちが火曜日、ナイロビの中心部にあるレストランに向かってデモ行進を行った。

行進の参加者が非難しているのは、子供に授乳していたケニア人女性に対しこのレストランが、覆い隠すかもしくは女児への授乳をトイレでするよう要請したことだ。デモ参加者は、飲食店もその他の店舗も、公共の場での授乳を望む母親を支援する必要があると主張している。

女性たちはナイロビのフリーダムコーナーから国会議事堂へ、そしてオリーブレストランへとデモ行進をした。

26歳のベス・ンジェリによれば、赤ちゃんに授乳をしていて従業員の一人から恥ずかしい思いをさせられたのがこのレストランだった。

それは白昼のことだった。ンジェリは生後16か月の娘、アリッサを連れてレストランに入り、食事を注文した。

彼女は起きたことをこう説明している。

「私の赤ちゃんは…、動いていました。立ち上がろうとして…、あちこち動き回ってました」と彼女は話す。「私は娘を抱いて授乳を始めました。娘が落ち着くように。料理が来るには少し時間がかかりますから。まだ授乳をしている時に女性がやってきて、覆い隠すか授乳を止めるように言われたので、私は授乳を止めました」と彼女は話し、こう言い加えている。赤ちゃんに授乳する他の場所を尋ねると、そのウェイトレスは顔を女性用トイレの方に向けたと。

ンジェリは怒っていた。彼女はその出来事の説明を詳しく書くと、自身のフェイスブックのページにアップした。この話はたちまち広がり、ほとんどの女性が彼女を支持してデモ行進に参加する計画を立てた。

ンジェリはVOAに対し、世間の反応に驚いたと話している。しかし、この出来事が授乳に関する全国的な論争を巻き起こしたことは嬉しかったと。

「女性はどこででも授乳をすべきです。たとえ公共の場所でも。なぜなら、赤ちゃんがどこで母乳を欲しがるかは選べないからです。生理的欲求ですから」と彼女は話している。

ケニアの国会では、2つの法案を審議中だ。これは、子供に授乳しようとする母親のための安全で快適な場所を要求するもので、両法案とも、授乳する母親のために特定の場所を職場内に用意するよう雇用主に義務付ける見込みだ。

ナイロビ州で栄養関係の公務員をしているエスター・クウォンボカは母親たちを支持してデモに参加した。

彼女はこう話している。「30人以上の人が入るあらゆる公共の場所は、授乳スペースを提供することになるようです。私たちの組織やこの市の全ての公共の場所が母親のための授乳スペースを提供できると期待しています」と彼女は言い加えた。

このレストランは店のフェイスブックのページ上にンジェリへの謝罪を公開し、事態の鎮静化を求めている。

スーザン・シャンドでした。

[ノート]
Kenyans Protest after Breastfeeding Woman Asked to Cover Up:授乳中の女性が隠すように言われたため、ケニア人が抗議(タイトル訳は改変)
protest:抗議する・反抗する・異議を申し立てる
after:~したので

march on:~へのデモ行進を行う
in the center of:~の中央に・~の真ん中に
Nairobi:ナイロビは、ケニア共和国の首都で最大の都市。2010年の都市的地域の人口は336万人。赤道に近いが標高約1600mに位置し気候は比較的冷涼である。ナイロビ (Nairobi) という名前は、マサイ語で「冷たい水の場所(place of cool waters)」を意味するEnkare Nairobiに由来する。(英語版wikipediaより)
marcher:行進者・デモ参加者・推進者
accuse:責任を問う・非難する・責める・糾弾する・告発する・訴える
ask someone to:人に~するように頼む・依頼する・要請する
Kenyan:ケニアの
breastfeed:授乳する・乳を飲ませる・母乳で育てる
cover up:隠す・覆い隠す・隠ぺいする・糊塗する
feed:食べ物を与える・養う
例文feed an infant:幼児に授乳する
restroom:化粧室・トイレ・洗面所
demonstrator:デモ参加者・実演者
eatery:飲食店・レストラン
business:業種・業界・企業・会社・商売
support:支える・支援する・援助する
choose:選ぶ・選択する・~を望む・欲しいと思う
例文She does what she chooses.:彼女はしたいことをする.
public space:公共の場・公的空間
march:<動詞>行進する・前進する・デモ行進する・<名詞>行進・前進・デモ行進
Freedom Corner:(ナイロビ中心部にあるウフル公園内の一角)
parliament:国会・議会
Olive:オリーブは、モクセイ科の常緑高木。果実は油分を多く含み、主要な食用油の一つであるオリーブ・オイルの原料である。(wikipediaより)
humiliate:恥をかかせる・屈辱を与える・侮辱を与える
middle of the day:真昼間・昼日中
order:注文する
move around:動き回る・あちこち動く
take:取る・連れて行く
例文take a child on one's knee:子どもを膝に抱き上げる
so that:~できるように・~するように
calm:静まる・落ち着く
take some time:ある程度時間がかかる・幾らか時間がかかる
ask for:求める・要求する・依頼する・注文する・請求する
例文ask for direction to:~への行き方を尋ねる
waitress:ウェイトレス・女性の給仕
turn one's head to:頭を~に向ける
women's room:女性用トイレ・婦人用トイレ.
write up:詳しく書く・詳述する・書き上げる
description:記述・説明・描写・表現
incident:出来事・事件・紛争
leave:出発する・別れる・残す・置きっ放しにする・そのままにする・放っておく・預ける・委ねる
例文leave a comment:コメントを残す
mostly:大部分は・ほとんどは・大抵は
come to someone's defense:人を守る・人を弁護する
defense:防御・防衛・弁護
make a plan to:計画を立てる
attend:出席する・参加する・参列する
shock:驚かす・怒らせる・ショックを与える
launch:打ち上げる・開始する・着手する・売り出す・立ち上げる
nationwide:全国的な
debate:討論会・議論・論争
nature:(ここでは)生理的欲求(多くの場合は「排泄」の湾曲表現らしいが…)
consider:考える・見なす・考慮する・検討する
bill:(ここでは)議案・法案
require:必要とする・要求する・義務付ける
convenient:便利な・使いやすい・都合の良い
both:両方・双方・二つとも(2つの法案が同じことを義務付けるのは不自然な気がする。一方は利用者向け法、他方は従業員向け法、とかかなと想像するが、bothに「他方の・もう一方の」という意味はないようなので…)
employer:雇用主・雇い主
offer:申し出る・提供する・用意する・提案する
workplace:職場・仕事場・作業場
County:郡・州・県
参考:ナイロビ州はケニアの首都ナイロビの州。北に中央州、東に東部州、西にリフトバレー州と接する。(wikipediaより)
nutrition official:(栄養関係の公務員、という意味と推測)
nutrition:栄養・栄養学・栄養摂取
official:公務員・職員・当局者
in support of:~を支持して・擁護して・賛成して
She said, "Every…mothers," she added.:(最後のshe addedは不要では? 推敲前の原稿ではセリフが二つに分割されていた、のをそのまま読んだのか)
hold __ people:_人乗りである・_人収容できる
is supposed to provide a breastfeeding space:(審議中の法案が通れば授乳場所を設置することになる、という趣旨だと推測)
be supposed to:~することになっている・~するはずである・本当は~しなければならない・本来ならば~するはずだ・するはずだった・~すると予想される
例文It's supposed to rain at night. : 夜は雨になるらしい。
provide:供給する・提供する・もたらす
expect:予期する・期待する・楽しみにする・要求する
our organizations:(自分が勤務するような役所が、ということかな?)
organization:団体・協会・組織
publish:出版する・刊行する・発表する・公表する・公開する
apology:謝罪・弁明・釈明
appeal for calm:事態の沈静化を求める
appeal for:求めて訴える・呼び掛ける
calm:冷静・平穏・静かさ

「30人以上の人が入る公共の場所には授乳スペースを設置」。もしこの法案が施行されたら、日本より先進的なのでは?
「世界経済のネタ帳」からグラフを引用して、ケニアの状況を見てみます。まず、出生率の推移
fig3
2016年で3.85人と高水準ですが、どんどん下がっています。
fig1
今世紀に入ってから成長が続いていますが、でも1,500ドル程度。日本がざっくり40,000ドル程度なので、まだまだ低いです。
fig2
近年は5~6%程度。堅調ですが高成長とまでは言えない、くらいでしょうか。
ケニアといえば昨年、「VOA 20170906 ケニア最高裁、大統領選挙を無効と判決し、来月再選挙へ (Lv.1 time3:43)」という記事を訳しましたが、その後も政治的に不穏な状況は続いているようで、AFP-BBから「ケニア、民放テレビ3社を放送停止に メディアへの圧力強める政府 2018年2月2日」 一部引用すると、
【2月2日 AFP】ケニア政府が今週、民放テレビ3社を無期限で放送停止とする前例のない措置に踏み切ったことを受けて、政治党派間の論争が国民の基本的な自由についての怒りをはらんだ議論に発展している。
 首都ナイロビで先月30日、数千人規模の野党支持者が公園にひしめき合うなか、野党指導者ライラ・オディンガ(Raila Odinga)氏は「国民の大統領」への就任を宣誓する式典を行った。
 オディンガ氏は昨年のやり直し大統領選挙で当選し、現在2期目を務めているウフル・ケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)大統領と対立している。
(中略)
 国営のKBCとケニヤッタ大統領が所有するK24が放送を続ける中、先月30日朝、民放のシチズン(Citizen)、KTN、NTVの民放3社が放送を停止した。翌31日、フレッド・マティアンギ(Fred Matiang'i)内相は、3社は無期限に閉鎖されたと明らかにした。
大統領が二人いる状況なのでしょうか?
日本が関係するケニアのニュースとして、こんなことが最近ありました。MIT Technology Reviewから「ケニア初の人工衛星、ISSの「きぼう」日本実験棟から放出 20180514」 一部引用すると、
ケニア初の人工衛星が、国際宇宙ステーション(ISS)から放出された。現在、地球を周回する軌道上を飛行している(日本語プレスリリース)。
ケニア共和国のナイロビ大学が開発した人工衛星「1KUNS-PF」は、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟から、ロボットアームにより放出された。衛星は1辺が10センチメートルの立方体で、元々4月の補給ミッションで宇宙ステーションに打ち上げられていた。これでケニアは超小型衛星を宇宙に展開した最初のサハラ砂漠以南のアフリカ国家となった。
ほー。