6 Minute English
Michelle Obama on empowerment
EPISODE 181227 / 27 DEC 2018
[前書き]

ミシェル・オバマは夫のバラク・オバマ大統領と共に、2016年にホワイトハウスを去った。しかし彼女は今もしばしばニュースに登場している。自身の自叙伝を宣伝する為の最近の訪英でこの合衆国の元ファーストレディは、彼女の公式な立場は終了したかもしれないが、しかし世界中の少女や女性を奮起させようとする使命は果たし続けると表明している。ロブとダンはミシェル・オバマについて話し、皆さんに新たな語彙をお教えします。

[台本]

ロブ:こんにちは、この番組は6 Minute English。僕はロブです。

ダン:そして僕はダン。

ロブ:ところでダン、君はミシェル・オバマが誰か知っているかい?

ダン:ああ、知ってるよ。もしかしたら世界で最も有名な女性じゃないかな? 前ファーストレディ。それはアメリカ合衆国大統領夫人だったという意味だ。

ロブ:その通り。彼女は自叙伝を出版したばかりで、彼女の人生について英国で講演していた。更に理解を進める前に、ここで今週の質問だ。ファーストレディという称号が合衆国大統領夫人を指して初めて使われ出したのはいつだろうか? それは、

a) 18世紀
b) 19世紀、それとも
c) 20世紀

何か考えはあるかな、ダン?

ダン:これは引っ掛け問題かもしれない。初期の合衆国大統領がいたのは18世紀で、彼らには妻がいた。だけど思うに、実際の言葉はずっと後になって導入されたに過ぎないかもしれない。だから、当てずっぽうで20世紀と言うことにしよう。

ロブ:なるほど。では正解は番組の後ほど確認しよう。ミシェル・オバマの訪英はBBCニュースが取り上げている。この報道によれば、彼女が訪問した、以前にも訪れたことがある場所とはどこだろう?

BBCニュース報道
前ファーストレディはいくつもの事柄について率直に語りました。そして彼女の話の中心となっている一つが、力を与える事についてです。この日先ほど、オバマ夫人は北ロンドンにある学校を再訪問しました。そこは、彼女の話では、ファーストレディとしての任期中、教育に重点を置こうという気持ちに初めてなった場所です。

ロブ:では、今回の旅で彼女が再訪問したのはどこだったかな?

ダン:彼女が行ったのは北ロンドンの学校。彼女によれば、この学校で彼女は初めて、教育に力を注ごうと触発されたのだ。何かをしようと動機付けられるとは、何かをしたいと強く感じること。何か特定の事を達成しようという強い意欲を感じること。しばしば、他の誰かが言ったり成し遂げた何かのせいで。

ロブ:この報道では、彼女が多くの問題について率直に話したという点にも触れている。何かをあけすけに語るとは、ある話題、しばしば難しい話題について、事実や自身の気持ちを隠そうとせずに議論すること。この表現が使われるのは、人が自身の人生の中のつらいとか恥ずかしいと感じる物事について語る場合だ。

ダン:彼女が率直に語った物事の一つが、自分はあまりそぐわないという彼女自身の感情についてだ。つまり、自分がやっていることをしていくための技術や才能を自分は持っていないという感情であり、自分はその地位にふさわしくないという感情だ。

ロブ:これには名前が付いていて、インポスター症候群と呼ばれている。これは、あなたがしていることを、実のところあなたは大して得意ではないと、ある日みんなが気付くだろうと考える気持ちのこと。

ダン:そんな気分、僕はいつも感じているよ!

ロブ:どうしてだい? 何故なら、このインポスター症候群の問題点は、理にかなっていないことだから。これはどちらかと言えば、自信の欠如であったり、社会が人に烙印を押すやり方の結果なんだ。

ダン:まぁともかく、報道に戻ろう。ミシェル・オバマはまた、力を与えるというテーマについても熱心に話していた。これは人生の中で望むことを自分自身で成し遂げるための強さや自信、そして力を人々に与えること。

ロブ:ここでミシェル・オバマ自身の話を聞こう。話しているのは、いかにして私たちは時に人のことを、その人個人の能力ではなく、その人の社会階層に基づいて判断してしまうかについてだ。

ミシェル・オバマ
この過ちを人はしばしば犯します。労働者階級の人々は、生まれついて優れた才能を持っていないと思い込むのです。気が付いたらそこにいたという境遇によって身の程が何度も制限される場合には。

ロブ:彼女がここで言っているのは、人は人に関する物事を、その人の社会的地位や身分に基づいて決めてかかることだ。'assume'の意味は、「事実に基づいてではなく、それが真実だと思っている物に基づき判断する」。

ダン:彼女は「生まれつき備わって」という言い回しを使っている。誰かは'in their own right'に有能だと言う場合、その人の手腕はその人自身の技術や能力に由来しており、何らかの組織や個人との何らかの縁故や、あるいはその人がたまたま関わっている階級によるものではないという意味。

ロブ:終わりにする前に、今週の質問の答えを知る時間だ。いつ、ファーストレディという敬称が合衆国大統領夫人の意味で初めて使われるようになったでしょうか? それは、

a) 18世紀
b) 19世紀、それとも
c) 20世紀

で、ダン、君が言ったのは?

ダン:僕は、これは20世紀だと思ったね。

ロブ:えー、それは正しい。

ダン:やった!

ロブ:でも最後まで言わせてほしい。君が正しいのは、18世紀よりは遅いという点についてだ。それが初期の合衆国大統領が地位に就いた時期だった。でも20世紀、そこまでは遅くない。ファーストレディという肩書が使われ出したのは19世紀の後半だった。さあ、今日の語彙をおさらいしよう。

ダン:最初は、何かについて'to talk openly'という言葉からだ。その意味は、何かについて、通常は難しい話題について議論し、その話題についての自身の気持ちや感情、あるいは事実を隠さないこと。

ロブ:それから出てきたのが名詞の'empowerment'。これは人々に、自分の人生を制御できているという感覚を与え、自分の権利や能力についてもっと自信を付けさせる方法。

ダン:動詞の'inspire'が次だ。もし人に刺激を与えるなら、人に何かをしたい、そしてできるという感情を与えること。困難だったり創造的な何かを。もしあなた自身がそうした感情を持っているなら、あなたは触発されているのだ。

ロブ:次に出てきたのが、動詞で何かを'assume'する。思い込むの意味は、「誰かや何かについて、証拠ではなく、それが正しいと思ったり信じている物事に基づいて判断する」。

ダン:次の語句は'in their own right'。もし誰かが、自分自身の力で成功しているなら、例えば、その意味は、その人の成功はその人自身の技能や力量のおかげであって、その人が誰に仕えているかや誰と働いているか、あるいはどの社会集団の出身かは理由ではないということ。

ロブ:そして最後に出てきたのが、名詞句の'station in life'。

ダン:人の身の程とは、その人の社会における立場、社会的地位だ。

ロブ:これで今週の番組はお終いとなりました。またすぐに戻ってきますが、それまでの間はインスタグラム、フェイスブック、ツイッター、ユーチューブ、そしてアプリで我々に会うことが出来ます。そしてもちろん、ウェブサイトのbbclearningenglish.comでも。次回お会いしましょう。

ダン:じゃあね!

[ノート]

on:~の最中の・活動中で・継続中で・~に乗り出して
例文now on sale:ただ今発売中で
例文be on fire:燃えている
例文embark on economic reform:経済改革に乗り出す

Michelle Obama:ミシェル・ラヴォーン・ロビンソン・オバマ(Michelle LaVaughn Robinson Obama、1964年1月17日 - ) は、アメリカ合衆国の法律家。イリノイ州シカゴ出身。第44代アメリカ合衆国大統領バラク・オバマの妻で、アメリカ合衆国史上初のアフリカ系アメリカ人のファーストレディである。身長5フィート11インチ(約180cm)。(wikipediaより)
leave:離れる・出発する・後にする・去る・辞める・退職する
White House:ホワイトハウス(英: White House)は、アメリカ合衆国大統領が居住し、執務を行う官邸・公邸の建物。転じて、(日本語における「官邸」と同様に)そこで働くスタッフらを含めた政権の中枢を指す。(wikiepdiaより)
Barack Obama:バラク・フセイン・オバマ2世(Barack Hussein Obama II、1961年8月4日 - )は、アメリカ合衆国の政治家である。民主党所属。上院議員(1期)、イリノイ州上院議員(3期)、第44代アメリカ合衆国大統領を歴任した。(wikiepdiaより)
be much in the news:マスコミをにぎわせている
recent:最近の・近年の・少し前の
visit:訪問・見舞い・滞在・見物・旅行
publicise:知らせる・公表する・発表する・宣伝する
autobiography:自叙伝
former:前の・元の・かつての
First Lady:ファーストレディ、ファーストレディー (First Lady) とは、一般に大統領や首相の夫人を指す語または彼女らに対する非公式の敬称である。ファーストは「トップの」、レディは「高貴な夫人や女性」を意味する。(wikipediaより)
indicate:指し示す・示す・意味する・表示する・述べる・表明する
official position:役職
official:公職の・公務の・公式な・正式な
position:(ここでは)地位・身分・立場
may have +過去分詞:~したかもしれない
come to an end:終わる・終了する・満了する
continue with:~を続ける
mission:任務・使命・天職・目的
try to:~しようとする・努力する
inspire:ひらめきを与える・元気づける・動機付ける・刺激を与える・奮起させる・~の原因となる・吹き込む・起こさせる

Maybe:もしかすると・ひょっとすると・~かもしれない
publish:出版する・刊行する・公表する・発表する
talk:話す・語る・述べる・講義する・講演する
life:命・一生・人生・生涯・生活・この世
find out:見いだす・解明する・理解する・明らかにする・気付く・見破る・答えを出す・謎を解く
title:(ここでは)敬称・称号・職名・肩書
trick question:引っ掛け問題
first:第一の・一番目の:最初の
例文first episode:初期症状
actual:実在の・現実の・実際の
term:(ここでは)用語・言葉
may:~かもしれない・可能性がある
introduced:紹介する・案内する・導入する・取り入れる・持ち込む・伝える・もたらす
much later:かなり後に
take a wild guess:大ざっぱな推測をする・当てずっぽうで言う
wild guess:大ざっぱな推測・見当違いの臆測
cover:(ここでは)取り上げる・取り扱う・報道する・放送する
speak openly:公然と語る・率直に言う・あけすけに話す
a number of:たくさんの・多くの・幾つかの・複数の
issue:話題・問題・問題点・論点・争点
main:主要な・主な・中心的な
message:伝達・連絡・伝言・教訓・意図・声明
empowerment:権限を持たせること・自信を与えること・力を付けてやること
例文empowerment of women:女性の社会的地位の向上・女性のエンパワーメント
Earlier in the day:その日のそれより前に・早朝に・その日の始めに
Mrs:~夫人
revisit:再訪する
inspired:刺激を受けた・触発された
inspired to:~する気にさせられる・~する気持ちになる
focus on:~に集中する・焦点を合わせる・重点を置く・重点的に取り組む・重視する・心を注ぐ
time:時・時代・時期
例文during someone's time in office:在任期間中に
trip:旅・旅行・出張
get a feeling:~と感じる
motivation:動機を与えること・動機づけ・意欲・やる気・刺激・積極性
例文feel a strong motivation to:~する強い動機を感じる・どうしても~したいと思う
achieve:なし遂げる・達成する・成功を収める・成果をあげる・獲得する
something:(something を修飾する形容詞はあとへ置く)
particular:特定の・個々の・個別の・特有の・独特な・格別の・際立った
because of:~のために・~のせいで
report:(ここでは)記事・報道
mention:言及する・触れる・話に出す
subject:主題・題目・議題・題材・テーマ
hide:隠す・秘密にする
fact:実際・現実・事実・真相・真実
feeling:感覚・感情・気持ち
phrase:語句・文句・言葉・成句・言い回し・言葉遣い・表現
find:出会う・見つける・発見する・気付く・理解する・感じる・経験する
difficult:困難な・難しい・やっかいな・不利な・苦しい・つらい
例文the most difficult years of my life:私の人生で最も苦しかった時期
embarrassing:恥ずかしい気持ちにさせる・きまりの悪い・当惑させる・まごつかせる・面目を失わせるような・厄介な・恥ずかしい・みっともない
really:全く・実に・とても・かなり・すごく・実際に・本当に・実のところ
belong:属する・(ここでは)なじんでいる・あるべき所にある・いるべき所にいる・合っている
例文belong in that place:そのような場所に似合っている
例文belong on TV:テレビに映ってしっくりする
not belong:しっくりなじまない・浮いている・孤立している・よそ者だ・仲間外れだ
skill:技能・技術・腕前・手腕・スキル
talent:才能・素質
deserve:値する・ふさわしい
imposter syndrome:インポスター症候群またはインポスター・シンドロームは、自分の達成を内面的に肯定できず、自分は詐欺師であると感じる傾向であり、一般的には、社会的に成功した人たちの中に多く見られる。ペテン師症候群、もしくはインポスター体験(impostor experience)、詐欺師症候群(fraud syndrome)とも呼ばれる。この言葉は、1978年に心理学者のポーリン・R・クランスとスザンヌ・A・アイムスによって命名された。この症候群にある人たちは、能力があることを示す外的な証拠があるにもかかわらず、自分は詐欺師であり、成功に値しないという考えを持つ。自分の成功は、単なる幸運やタイミングのせいとして見過ごされるか、実際より能力があると他人を信じ込ませることで手に入れたものだと考える。インポスター症候群は、特に社会的に成功した女性に多いとする研究もある。
imposter:成りすまし・詐称者・偽物・替え玉・詐欺師
syndrome:症候群・シンドローム
realise:気付く・理解する・悟る・実感する・実現する・現実化する
not very good:いまひとつである・あまり得意でない・あまりよくない
all the time:その間ずっと・いつも・四六時中・ひっきりなしに
wonder why:なぜ~か不思議に思う・どうして~と首をかしげる
The thing is:(重要点を強調して)要は・問題は
例文The thing with the system is:その制度の問題点は、
justify:正当だと説明する・弁明する・正当化する
例文be justified by context:文脈から正当化される
例文He is justified in saying so.:彼がそう言うのはもっともだ
justified:理にかなった・もっともな
It’s more (of) a:どちらかというと(ofが抜けてる)
lack of:~の欠如・不足
confidence:自信・確信・信頼・信用・信任
result of:~の結果・~の成果
way:方法・手段・やり方・考え方
label:札を付ける・レッテルを貼る・烙印を押す・分類する・見なす
keen to:~したがる・~を熱心に望む・~に強い意欲を示す・夢中である
topic:主題・題目・話題・テーマ
strength:力・強さ・強み
power:力・能力・権力・権限
achievement in life:人生で成し遂げること
sometimes:ときどき・時には・~な時もある
judge:裁く・評価する・鑑定する・判断する・~だと思う
based on:~に基づいて
class:(ここでは)階級・社会階層
rather than:~よりむしろ・~ではなくて・~しないで
individual:個人の・個別の・個々の
ability:才能・能力・力量
make a mistake:誤りをする・間違いを犯す
assume:仮定する・想定する・推測する・思い込む・見なす
working-class:労働者階級
folks:人々・皆さん・家族
highly gifted:類いまれな才能を持つ・非常に優れた才能を持つ
in one's own right:自己の権利で・自分自身の能力で・自分だけで・他に依存せず・独立して・独自に・生得の権利で・生まれつき・親譲りの
a lot of times:何度も・何回も
station in life:分際・身分・境涯・身の程・地位
station:(ここでは)位置・身分・社会的地位・階級・持ち場
limit:制限する・限定する
circumstance:周囲の事情・環境・状況・境遇・身の上・素性
find oneself in:気が付いてみると~にいる・~である
例文find oneself in a difficult position:気が付くと苦しい状況になっている  
social status:社会的地位・社会的身分
make a judgement:判断する・判断を下す
fact:事実・実際・真相・現実・真実
true:真の・真実の・本当の・本物の
phrase:言い回し・言葉遣い・成句・言葉・語句・表現
talented:才能のある・優れた・有能な
come from:~から来る・~に由来する・~の生まれだ・出身である・原産である
connection with:との連関・関連性・つながり・縁故・コネ・人脈
organisation:団体・協会・組織・機構
individual:個人・人・人間
happen to:偶然~する・たまたま~する
be associated with:~と関係がある・~と関連している 
wrap up:完成させる・仕上げる・終える・切り上げる・要約する・まとめる・締めくくる
finish:終える・片付ける・仕上げる・済ます
in that:~という点において
hold their position:地位に就く・地位にある・立場にある
second half of:~の後半
review:見直す・復習する・おさらいする・振り返る
start with:~から始める
usually:普段は・通常・いつもは・大抵・普通
emotion:感情・気持ち・感性・感動
process:過程・工程・処理・手順・方法・行為・進行・経過・推移
be in control of:制御できている・コントロールできている・管理して・主導権を握って・掌握して
例文in control of one's life:自分の人生をコントロールしている
make someone confident:自信をつけさせる
confident in:~に自信がある
in their rights and abilities.:(rightsは複数形なので「権利」のはず。正しさは不可算名詞) 
right:正しさ・正義・正当性・権利・人権・正当な資格
creative:創造力がある・創造性に富んだ・独創的な
proof:証拠・裏付け・証明・論証
successful:上出来な・成功した・達成できた・成功を収めた
work for:~に勤めている・~に仕える
work with:~と共に働く・~と協力する・~と連携する
social group:社会集団
noun phrase:名詞句
bring to an end:終わらせる・終止符を打つ
meantime:その間の時間
Bye for now:またね・じゃあまた後で・次回お会いしましょう(for nowで今のところは、一時的に)
p06vht93
そこは英国人として、女王陛下に次ぐ世界2位と言うのがいいのでは