6 Minute English
The decluttering trend
EPISODE 190411 / 11 APR 2019


[前書き]

あなたは物を持ち過ぎですか? もしそうなら、それはあなた一人ではありません。最近の人々はかつてよりも物をたくさん買い、持っている傾向があります。でも、ひとたびそれにうんざりしたら、人はその全てをどうするのでしょう。近年、人々は所有する物の量を減らす道を見つけようとしています。ロブとニールは最新のお片付けブームに関するあれこれを、そのやり方や理由について今回の6 Minute Englishの番組内で解き明かします。

[台本]

ロブ:こんにちは、この番組は6 Minute English。僕はロブです。

ニール:そして僕は二ール。

ロブ:ところでニール、きみは几帳面な人間かい?

ニール:僕が? とんでもない! 我が家の「床クローゼット」を見てもらいたいね。

ロブ:床クローゼット?

ニール:そう。きれい好きな人は自分の服を衣装ダンスに仕舞っている。僕は大量の服をただ床に投げ出している。だから、床クローゼット。

ロブ:ああなるほど。じゃあ、まるでもう少々断捨離があった方がいいみたいだね。「乱雑」とは、物が多すぎる、物であふれてる時の一般的なゴチャゴチャや散らかりを指す言葉。近頃は断捨離という考えにとても人気がある。

ニール:ああ、上手な断捨離なら大好きだよ。問題なのは、僕が物を捨てるのを嫌がっていること。

ロブ:まぁ、今日の番組で君の為のアドバイスも受けられるかもしれない。でもまずは質問から。清掃に関してだ。掃除機とは家をきれいにするために使う機械ですが、最初の機械式の掃除機、それが後の電気掃除機になるものが発明されたのはいつだろうか? それは、

A) 1860年代?
B) 1890年代? それとも
C) 1920年代?

ニール:うーん、あれのことだよね? 見当もつかない! じゃあ1890年代にしよう。

ロブ:よし、では答は番組の後ほど確認しよう。マリエ・コンドウの片付けの技法は昨今大人気だ。英国の片付けの専門家、レスリー・スペルマンがBBCラジオの番組「あなたと家族と」に出演し、この話題を話している。彼女はマリエ・コンドウ方式の基本について説明するよう求められているが、人々がそこから始めるよう彼女が推奨している最初の事は何だろう?

レスリー・スペルマン
基本的に彼女が言っているのは、ある順番で物事をしなければなりません。まずは衣類から始める必要があります。それから本へと進み、次に書類に進み、それから「小物」と呼ばれる物へ進みます。それはいわばその他全部のこと。台所とか、浴室とか、車庫や屋根裏部屋などの。そしてその後、最後に感傷的な品々に取り組みます。

ロブ:彼女によれば、まず衣類から始めなければならない。散乱している様々な種類の物に次々と進んでいく前に。

ニール:こうした物事に対処するという意味で彼女が使った動詞が'tackle'。何かに取り組むとは、「それを処理する、解決する」という意味。

ロブ:そして彼女曰く、取り組む必要がある最後の物が感傷的な品々だ。それは、情緒的なつながりがある物品の事。例えば、古い手紙とか写真とか。それは処分するのが最も困難に感じられる物だと言わざるを得ない! 僕はとても感傷的だよ、そんなふうに。

ニール:君は断固としなければならないと思うけどな、ロブ! さもなくばもっと大きな家を買うかだ。では、レスリー・スペルマンの話をもう一度聞こう。

レスリー・スペルマン
基本的に彼女は、ある順序で物事をすべきだと言っています。まずは服から始めなければなりません。それから本へと進み、次に書類に進み、その後「小物」と呼ばれる物へ進みます。それはいわばその他全てのこと。台所や浴室、車庫に屋根裏部屋などなどの。そしてそれから、いよいよ感傷的な品々に取り掛かります。

ロブ:ではどうして最近は、整理整頓がこれほどの一大産業になっていて、助言やサービスを提供する個人や企業がたくさん存在するのだろう? ここで再び、レスリー・スペルマンがその点についての考えを述べている。

レスリー・スペルマン
私の考えでは、大きな転換が起きています、本当に。つまり私の世代や私の両親は、ほら、間違いなく「修理してやりくりする」時代の出身です。戦後の、いわば20世紀の。それから突然に、人々はもう少しお金を多く稼ぎ始めました。物はよりお手頃な価格になり、5着の上着を各5ポンドずつで買えるようになり、人々はそうしました。そうやって消費主義がある意味狂乱状態になることが可能になりました。21世紀には。

ロブ:で、彼女によれば僕らに断捨離が必要なのは何のせいだろう?

ニール:えーと、まず彼女が言っているのは、人々の振る舞いに転換が起きているということ。これは人々の行動の仕方に変化が起きている、の一つの言い方だ。人はかつては今よりはるかに修理してしのいでいた。この言い回しの意味は、人は持っている物を十分に活用し、もし何かが壊れたらそれを直そうとしていた、ということ。

ロブ:そして最近では人はより多くのお金を持っているようで、かつ様々な商品は安くなった。だから人はただモノを買うのが好きに、あるいは彼女曰く、消費主義で気が変になった。彼女の話をもう一度聞こう。

レスリー・スペルマン
大きな転換が起きていると思います、本当に。つまり私の世代や私の両親は、えー、明らかに「修理して間に合わせる」時代の出身です。戦後の、いわば20世紀の。それから前触れもなく、人々はお金をもう少し多く稼ぎ始めました。物はより手が届く値段になり、5着の上着をそれぞれ5ポンドで買えるようになり、人々はそうしました。そして21世紀には消費主義にある種夢中になることが可能になったのです。

ロブ:今日の語彙を整頓する時間だ。でも先に、質問の答え合わせをしよう。先ほど僕が聞いたのは、いつ、最初の機械式掃除機が考案されたでしょうか? それは、

A) 1860年代?
B) 1890年代? それとも
C) 1920年代?

で、ニール。君が言ったのは?

ニール:僕の推測は1890年代だ。

ロブ:残念ながらハズレ! 正しい答えは1860年代だ。正解した人がいれば、お見事。さあ、では今日の語彙だ。最初に取り上げた単語は'floordrobe'。

ニール:そう。この単語が言い表しているのは、誰かが床の上に置いている山積みの衣類の事。衣装ダンスの中じゃなくてね。

ロブ:実はウチに床クローゼットはないんだけど、でも椅子クローゼットならあるよ。多分それがどういう意味かは分かるだろう! ともかく、どうやら僕らは二人とも'clutter'過ぎるようだ。それは、物を持ち過ぎることに起因する乱雑さの事。

ニール:そしてそのことが、人を'decluttering'という評判の気晴らしへと導いていく。それは、自宅をきちんと整えるために物を捨てること。

ロブ:ガラクタの山は、僕の人生で、いまだに'tackle'したことがない問題だ。それを直そうと、あるいは解決しようとしたことがない、ということ。

ニール:取り組む必要があると専門家が話している一つの分野が、'sentimental'な物だ。それは、感情的な結びつきがある物のこと。例えば、懐かしい手紙や写真かもしれない。

ロブ:それから注目した単語が'shift'。それは「変化」の言い方の一つ。物に対する人の考え方には、移行あるいは変化が起きている。

ニール:そう。'make do and mend'という姿勢ではなくね。その意味は、「持っている物で満足し、それが壊れたら修繕する」態度のこと。人は消費主義文化の一部となっており、そこでは人はますます多くの物を買いたがる。

ロブ:でも人はいまだに物を捨てる気になれないでいる!

ニール:そう、その通り。苦手だ。では、台本を回収してスタジオを整理整頓する時間だ。次回またご一緒できるのを楽しみにしています。それまでは、いつもの場所の全てで僕らに会えます。ネットやソーシャルメディアでBBC Learning Englishを検索してください。ではまた。

ロブ:さよなら!

[ノート]

stuff:物、シロモノ、物事、事柄、所有物、財産、備品、がらくた、たわごと,
tend to:~しがちである、~する傾向がある、どちらかといえば~だ
keep:持ち続ける、保持する、置いておく、保存する、保管する、保有する、しまう
used to:よく~したものだ、昔は~していた、以前は~だった
once:一旦~すると、ひとたび~すれば
have had enough of:~はもうたくさんだ、~にはうんざりした、~にはこりごりだ、~に愛想を尽かす
Recently:最近、先日、近頃、近年
find a way to:~するための方法を見つける
reduce:少なくする、減らす、縮小する
amount:量、額、総計
own:所有する、保有する、持っている
find out:見いだす・解明する・理解する・明らかにする・気付く・見破る・答えを出す・謎を解く
latest:最近の、最新の
decluttering:片付け、整理整頓、断捨離

tidy:整然とした、こぎれいな、きれい好きな、きちょうめんな
oh dear:おやまあ、おやおや
floordrobe:床たんす、床にある洋服の山、(部屋の床に衣服を積んで、たんす代わりにすること。またはその衣服の山)(床クロゼットは勝手に作った訳語)
wardrobe:衣装ダンス、衣装部屋
dump:放出する、投げ捨てる、ぶちまける、ドサッと降ろす、空にする
it sounds as if you could use a bit of decluttering.:(訳に自信なし。'could use a bit of'を、下記の例文と同じ用法だと推測している。)
sound:~に聞こえる、~に思われる
as if:あたかも~かのように、まるで~するかのように、まるで~であるかのように
例文as if one could see into someone's brains:人の頭の中をのぞくことができるかのように
use a bit of:~を少し利用する
例文could use a bit of pepping up:一味足りない、もう一工夫あってもいい、もうちょっと頑張ってもいい
参考pep:元気づける、活気づかせる
Clutter:散乱物、散乱、がらくたの山、乱雑、混雑、混乱
general:一般の、一般的な、通例の、全体的な、様々な、雑多な、普通の
mess:寄せ集め、ごちゃ混ぜ、ゴチャゴチャ、乱雑、汚らしさ、混乱、ゴタゴタ、面倒
untidiness:散らかっていること、乱雑さ
trouble:困難、悩み、苦しみ、悩みの種、困難の原因、弱み、弱点
hate:憎む、嫌う、嫌がる、~したがらない
throw away:捨てる・投げ捨てる・無駄にする、浪費する
advice:アドバイス、忠告、助言、勧告
clean up:掃除する、清掃する、片付ける
vacuum cleaner:掃除機・電気掃除機
mechanical:機械の・機械的な
cleaner:掃除機
invent:発明する、考案する
you know what?:(訳に自信なし。you know whatには具体名を出さずに「例のあれ」という意味で使う場合があるので、それだと推測)
you know what:あのね、何と、聞いてよ、例のあれ
Do you know what:あのさ・あのね・ねえ聞いて・いいかい・ねえ知ってる?
I have no idea:全然分かりません、見当もつきません、全く考え付きません
technique:技術、技巧、テクニック、技法、手法
Marie Kondo:近藤 麻理恵(こんどう まりえ, 1984年10月9日 - )は、日本出身の片づけコンサルタントである。2010年末に出版した著書はミリオンセラーとなった。2019年現在、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス在住。こんまり(KonMari)の通称でも知られる。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
appear:現れる、出現する、登場する
You and Yours:あなたとあなたの家族や親しい友人・you and the people in your family or the people you care about(番組名の訳は適当)
You and Yours:is a British radio consumer affairs programme, broadcast on BBC Radio 4.(英語版wikipediaより)
describe:言い表す、述べる、説明する、表現する、描写する
method:方法、方式、手法、方途
first thing:最初のこと、最初に、まず第一に、真っ先に
recommend:薦める、推薦する、勧める
start with:~から始める、~からスタートする
basically:基本的に、根本的に、大筋で、おおむね
in a ~ order:~な順番で
例文in a particular order:特定の順序で
certain:(ここでは)ある、例の
move on to:~に進む、向かう、~に移る
paperwork:文書業務、書類仕事、書類
'komono':小物
kind of:~のような類いの、みたいなもの、ある種の、何だか、やや、多少、ちょっと
garage:ガレージ、車庫
loft:屋根裏部屋、ロフト
finally:最後に、やっと、ついに、とうとう
tackle:取り組む
sentimental:感傷的な、感情的な、感情に訴える
through:~を通り抜けて、~の中を通って、通して、~の端から端まで、~の間を次々と
例文Let's read through the cards.:カードを次々と読んでいこう
different:異なる、いろいろな、種々の、さまざまの
category:区分、種類、ジャンル、範疇、部類
deal with:取り組む、解決しようとする、対処する、処理する
sort out:整理する、分類する、区分する、区別する、まとめる、解決する、解く
例文sort out the issue of:~の問題を解決する
last things:最後にすること、最もしそうにないこと、最もやりたくないこと
have a connection to:~と関係がある、つながりがある
emotional:感情の、感情を持つ、情緒的な、感情的な、感動的な
find:(ここでは)気付く、理解する、~だと感じる
get rid of:取り除く、駆除する、一掃する、処分する、追放する、追い出す、縁を切る
I’m very sentimental like that.:(訳に自信なし。thatはold letters and photographsだろうか? 自分は懐かしい写真並みに感傷的な人間だと言っているのか?)
like that:そのように、あんなふうに、そんなに、あんなに、あれほどの
ruthless:無慈悲な、非情な、冷酷な、無情な、断固とした、容赦のない
either that, or:あるいは~かのどちらかだ
Right:なるほど・そうなんだ・へ~・(文頭で)さて、それでは
big business:(ここでは)一大産業
offer advice:助言をする
offer a service to:~にサービスを提供する
thought on:~についての考え
shift:交代、変更、変化、転換
really:実際には、実のところ、本当に、正直に、間違いなく、明らかに、全く
you know:ご存じでしょうが・あのね・ところで・~ですよね・えー・ほら
definitely:確かに、間違いなく、疑いなく
come from:~から来る、~に由来する、~の生まれである、出身である
make do and mend:古いものを修理して使う、手持ちの物を修理してしのぐ
make do:間に合わせる、やりくりする
mend:修繕する、修理する
era:時代、年代、時期
post war:戦後の
sort of:~のようなもの、~みたいな、一種の、いわば
all of a sudden:突然、前触れもなしに、不意に
get money:金を稼ぐ
affordable:手頃な料金の、良心的な、手の届く値段の、無理なく買える価格の
top:トップス、上半身に着る衣類(女性用の衣類の上半身部分)
for five pounds each:(1ポンドは約146円。750円でトップスが買えるだろうか? 英国物価はそんなに安いのか? トップスってTシャツなんかの事なのか?)
pound:ポンド
for:(ここでは)~の金額で
例文I will sell the book for $5.00.:5ドルでその本を売るよ
each:各々、それぞれ、一つにつき
allow ~ to:~に…することを許す、認める、許可する、可能にする
consumerism:消費者主義、消費者運動、大量消費、消費主義
go crazy:気が変になる、発狂する、大騒ぎする、狂乱状態に陥る、夢中になる
put A down to B:AをBのせいにする、Aの原因をBに帰する
behaviour:行動、態度、挙動、振る舞い、言動、素行
way of saying:言い方
behave:振る舞う、行動をする、態度を取る
make full use of:~を十分に活用する、~を使いこなす、駆使する
break:壊れる、割れる、折れる
fix:元の状態に戻す、回復させる、元どおりにする、直す、修理する
goods:商品、物品、品物
get cheaper:安くなる
tidy up:片付ける、整頓する、整理する
guess:推測する・言い当てる・~だと思う
Sadly:悲しいことに、悲しむべきことに、残念なことに、不幸にも
Well done:よくやった・よく出来た・うまい・お見事
get ~ right:~を正しく行う、正確に理解する、きちんと覚える
Now on with:(訳に自信なし。go on withとかの省略だろうか?)
a pile of:山のような、山積みの
keep:~の状態にしておく
例文keep own clothes in pile on floor:自分の服を床に山積みにして放っておく
rather than:~よりはむしろ、~するのではなく
chairdrobe:椅子に服を重ねてかけているような状態、A chair on which someone stores clothing that has been worn but which is not yet too dirty to wear again.
work out:成し遂げる、解明する、算出する、はじき出す、考え出す、ひねり出す、分かる、見破る、理解する
caused by:~に原因する、~に起因する
lead:案内する、先導する、連れていく、率いる、その気にさせる、し向ける
lead someone to:連れていく、至らせる、導く、達する
pastime:気晴らし、娯楽、道楽
neat and tidy:きちんと整って
neat:整頓された、整った、こぎれいな、きちんとした
tidy:整然とした、こぎれいな、きれい好きな
issue:問題、問題点、論点、争点
area:地域、地方、地区、場所、領域、分野
maybe:もしかすると、ひょっとすると、~かもしれない
look at:見る、注目する、調べる、検査する、検討する、~について考える
attitude of:~な態度、考え方、姿勢
be content with:~に満足している・甘んじている
become part of:~の一翼を担う、一部となる、~に参加する、加わる、巻き込まれる、に組み込まれる
consumerist culture:大量消費文化
find it hard:~ことが難しいと思う、~いられない、~る気になれない、苦手である
例文find it hard to understand:理解に苦しむ、理解しにくい
we do:(doはfind it hard toだろう)
indeed:実に、本当に、確かに
collect:集める、まとめる、収集する、回収する、徴収する
look forward to:~を楽しみに待つ・楽しみにする・期待する
company:会社、仲間、友達、同伴、親交、交友、訪問客、集団
例文I really enjoyed your company. : ご一緒できて本当に楽しかったです。
until then:その時まで、それまで
look for:探す、(ここでは)検索する
p07271s6
近藤麻理恵の人気、すごいなぁ。→こちらもどうぞ