6 Minute English
The rise in popularity of the comfy shoe
EPISODE 190425 / 25 APR 2019


[前書き]

ニールの発言をよそに、快適な靴、例えばスニーカーなどが最近では以前よりも容認されている様です。受け入れられているのは、そうした靴を履く人がどんどん増えているからですが、ではその人気の高まりの原因は何でしょうか? これは突然起きたことでしょうか? それとも徐々に? そしてニールはハイヒールを履いているのでしょうか? その全てを解き明かし、関連する語彙を学んで下さい。

[台本]

ダン:こんにちは、6 Minute Englishへようこそ。僕はダン。

ニール:ともかく座らせてくれ。ああ! 僕はニール。

ダン:ニール、君、ハイヒールを履いているの?

ニール:ちょっと待って。ふぅ! もう履いていないよ!

ダン:どんな感じだった?

ニール:苦痛だよ! 女性はどうなんだろう?

ダン:一体、何だってハイヒールを履いていたんだい?

ニール:それは、おしゃれで格好良く見られたいからさ! ハイヒールがおしゃれの頂点だということはみんな知っている。街角で、職場で、そしてパーティーで。なんでも来いだ!

ダン:その場でそれが正しいのかあまり自信ないけどな、ニール。今回の6 Minute Englishの話題は快適な靴の人気の増加について。でも、そこに足を踏み入れる前にクイズ質問をしよう。最初に作ったランニング・シューズがワッフル製造機の四角い模様から発想を得ていたのは、どの有名スポーツ衣料品メーカーだろうか? それは、

a) アディダス
b) ナイキ、それとも
c) プーマ

ニール:あー、見当もつかないからアディダスにすることにしよう。だって特徴があるから。

ダン:明らかにするのは後ほどまでお待ちいただかねばならない。では、心地よい靴と聞いて、どう思うかな?

ニール:そうだな、'comfy'は形容詞で、「快適な」の砕けた言い方だ。だからスニーカーの話をしているんだと思うけど、僕はいつも言われているんだ、スニーカーがどこででも適切な訳じゃないって。例えば仕事や、沢山の改まった場や社交的な場、つまりパーティーとかバー、ナイトクラブなんかでは。

ダン:まぁ、確かに以前はそうだった。でもそれはもう、それほど正しくないかもしれない。ヴィクトリア・モスは英国テレグラフ紙の上級ファッション編集者だ。彼女はBBCラジオ4の「女性の時間」で、どうしてスニーカーが最近では以前よりおしゃれだと見なされているのかについて話している。これは、ごく最近起きた出来事だろうか?

ヴィクトリア・モス
えー、私の考えでは、これは、いわばここしばらく押し寄せ続けています。ファッション界でこの10年間起き続けている一つの物事は、いうなれば、あらゆる物の大規模なカジュアル化だと思います。そしてストリートウェアの大きな流行が存在し、それが浸透してきたのです。

ダン:では、これはつい最近に起きた事だっただろうか?

ニール:どうもそうではなく、違うようだ。彼女によれば、物事の全体的なカジュアル化が過去10年にわたって起きている。カジュアル化のここでの意味は「堅苦しさが減り、もっと気取らなくなっていく過程」のこと。つまり「より気楽に」だ。

ダン:そう! 社会は、何が礼儀正しくふさわしいと見なされるかの考え方を緩和しているんだ。その上、ストリートウェアの大きな流行が起きているという話だった。ストリートウェアとは、特に都市部の若者が着ている、くつろいだ服装の種類のこと。これぞ都会だ。

ニール:この流行は浸透してきた。何かが'filter through'するとは、徐々に時間をかけて現れ、あるいは起きること。

ダン:つまり推定では、ストリートウェアの流行は、それが得意とする場所からファッションの本流へと、誰もがそれを手本とするまで、染み通って来たんだ。

ニール:でも、それはスニーカーがなぜ昨今はオシャレなのかを説明できても、なぜ人々が以前よりもっと履くようになったのかは説明できない。誰もが流行を追い掛けるわけじゃない、だろ。

ダン:確かに。ニール、君を見ればそれが分かるよ。でも君は「心地よい」という部分を忘れているよ。エマ・サプルは足治療医、足の医者だ。彼女もまた「女性の時間」で話している。ここで彼女は、心地よいことがなぜそれほど重要なのか解説している。以前はそうではなかったのに、人々が最近は沢山していることは何だろう?

エマ・サプル
実際に私たちが話しているのは、実のところ、人々は健康のためにもっと歩いて、もっとあれこれして… 人々はたくさんのハイヒールを履いてそれをするつもりはありません… だからスニーカーの素材は変化しています。今では布製のスニーカーがたくさんあります。もし足の問題を受け継いでいたら、そういった布地が…、節くれだった部分を、節くれだった部分の傷を包み込みます。

ダン:人々は何をすることを増やしているだろう?

ニール:人はもっと歩くようになった。そして人はそれを健康のためにしている。'Wellness'とは、健康である状態のこと。

ダン:結果として、スニーカーはその素材が布地へと変化した。より一層快適なものになるために。

ニール:それだけでななく、もし足に何か問題があるなら、こうした生地の、布のスニーカーは足の形によりぴったり合うんだ。その意味は、もし足に節くれだった箇所があっても、あまり痛くならない。スニーカーは誰にとっても更に心地良い物になる訳だ!

ダン:'Knobbly'は、「でこぼこの」という意味の形容詞。「表面に隆起した箇所がたくさんある」だ。

ニール:つまり、流行の変化と材料の変化の組み合わせが、スニーカーやその他の心地よい靴をかつてないほどの人気に押し上げた、ということかな?

ダン:その通り! この驚きの新事実に引き続いて、クイズ質問の答えも明らかにすることが出来る。先ほど僕が聞いたのは、どの有名スポーツ衣料品会社が最初に作ったランニング・シューズが、ワッフル製造機の正方形の模様からひらめいたものだったでしょうか? それは、

a) アディダス
b) ナイキ、それとも
c) プーマ

ニール、君が言ったのは?

ニール:僕はアディダスと答えたよ。

ダン:残念、正解はナイキ。1971年、同社の共同創業者、ビル・バウワーマンは朝食を食べている時にワッフル焼き器を見て、そこからナイキの初代ランニング・シューズのデザインの着想を得たんだ。それが履き心地が良かったことを願おう。

ニール:へぇ! では、語彙をおさらいする時間のようだ! 最初に取り上げたのは'comfy'。形容詞で「くつろげる」の口語的な言い方だ。

ダン:それから取り上げたのが'casualisation'。これが言い表しているのは、物事、例えばファッションや振る舞い方の堅苦しさが減り、より形式ばらないものになっていく過程のこと。

ニール:お次は'streetwear'。これが指しているのは、とりわけ都市で暮らす若者たちが身に着けているカジュアルな衣料品の様式。

ダン:それから耳にしたのが'filtered through'。もし何かが浸透しているなら、それはだんだん時間とともに登場したり発生している。例えば、もう君に染み通ったかな、ニール? ハイヒールは失敗だったってこと。

ニール:ああ、既にね! あれは僕の'wellness'には何の役にも立たなかったとは君に言えるよ。それは「健康的である状態」という意味。

ダン:そして最後に取り上げたのが'knobbly'。この形容詞の意味は「ゴツゴツした」、あるいは「出っ張った場所が表面に多数ある」。寒くなったときの皮膚のように。足に節くれだったところはあるかい、ニール?。

ニール:多分ね! 足が疲れて死にそうだよ!

ダン:どうやら君の急所が見つかったようだ! なんだけど、もう終わる時間だ。でもまた戻ってきます。それまでは、いつもの場所の全てで我々に会えます。ネットとソーシャルメディアで、BBC Learning Englishを検索してください。ではまた。

ニール:さよなら!

[ノート]

Despite:~にもかかわらず、~をよそに
comfortable:くつろいだ、苦痛がない、心地良い、快適な、居心地の良い
trainers:トレーニング・シューズ、ジョギング・シューズ、運動靴、スニーカー(英国英語でtrainerはスニーカーを指すという説明を見かけたので、それを採用)
be considered:と見なされる、と思われている、と目されている、と考えられている、と判断される
acceptable:受け入れることができる、受諾できる、容認できる、許容範囲の、条件を満たした、基準に合った、無難な
than ever before:かつてないほど、従来にも増して、これまでより
That(This)'s because:それは~だからだ
例文I ate all of them. That's because I was hungry.:全部私が食べたよ。お腹が減っていたからね。
cause:~を引き起こす、~の原因となる
rise in popularity:人気が高まる
rise in :増加、増大、上昇
suddenly:突然に、急に
over time:時間と共に、そのうちに、長い期間をかけて、徐々に
high heels:ハイヒール
Find out and everything:(多分、andは不要)

Hang on:ちょっと待って
Not any more:もはや~しない
Agony:苦痛、苦悶、つらさ、苦しみ
How do women do this?:(doはfeelと推測)
on earth:一体全体
fashionable:流行している、おしゃれな、高級な
cool:(ここでは)素晴らしい、格好いい
height of:~の極み、最高の~
例文height of one's film career:映画界でのキャリアの頂点、絶頂
fashion:流行、はやり、ファッション、流行のスタイル
on the street:路上で、通りで、街頭で
at work:仕事場で、職場で、会社で
be ready for:準備ができている、用意ができている
not sure:自信がない、確信が持てない
例文I'm not so sure about that. : それはどうかな、それは考えものだなあ
you're right there,:(訳に自信なし。rightとthereを分けたが、音声はright thereと一気に言っている)
right there:ちょうどそこに、その場で、すぐそこに
comfy:=comfortable、快適な、心地良い、くつろいだ、気楽な
step into:足を踏み入れる、立ち入る、取り掛かる、始める
sports clothing:スポーツ衣料
first:一番目の、最初の、一位の、一等の
pair of shoes:靴、一足の靴
running shoes:ランニングシューズ、運動靴
be inspired by:~に端を発する、~に始まる、~から発想を得る、~に刺激を受ける、~に触発される
square:正方形、四角
pattern:模様、文様、図案
waffle:ワッフル
Adidas:アディダス (adidas) は、ドイツのバイエルン州に本社を置くスポーツ用品メーカー。サッカー日本代表のユニフォームは、このアディダスが制作している。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
Nike:ナイキ(Nike, Inc.)は、アメリカ合衆国・オレゴン州に本社を置くスニーカーやスポーツウェアなどスポーツ関連商品を扱う世界的企業。設立は1968年。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
Puma:プーマ(Puma SE)は、ドイツのバイエルン州ミッテルフランケン・ヘルツォーゲンアウラハを本拠地とするスポーツ用品の製造・販売を行う多国籍企業。1948年、ルドルフ・ダスラー(アディダスの創業者アドルフ・ダスラーの兄)によって設立される。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
because that's got marks.:(訳に自信なし。文脈から訳したが、have marksを「特徴がある」と訳す例文は見つからない)
mark:跡、印、記号、符号、マーク、商標、特徴、基準
例文have a good mark:良い成績を取る、良い点を取る
what do you think of: ~をどう思われますか? 
informal:形式張らない、堅苦しくない、日常の、口語の、砕けた
way of saying:言い方
we're talking trainers.:(aboutかofを入れなくてもいいのかな)
appropriate:適した、適切な、適当な、妥当な、ふさわしい
formal:堅苦しい、改まった、正装の、正規の、公式の
social:社会の、社交界の、社交的な
party:パーティー、社交的な会合
bar:バー、酒場、飲み屋
club:クラブ、同好会、ナイトクラブ,キャバレー
certainly:確実に、確かに、必ず
used to:昔は~していた、以前は~したものだった、以前は~だった
be the case:事実、現実、真相
例文That's not always the case. : そうとも限らない。
that may not be as true any more:(asの訳に自信なし。下記例文と同じと推測)
例文not as important:それほど重要でない
true:真の、真実の、本当の、正しい
any more:(否定文で)もう~しない、今後は~しない
Victoria Moss:たぶんこの人というtwitterアカウント。ベンチャーに行くためにテレグラフを離職と書いてるぞ
Senior:上級の、上位の、上席の
Editor:編集者
Telegraph newspaper:デイリー・テレグラフ(The Daily Telegraph)は、1855年に創刊されたイギリスの一般紙サイズの新聞。姉妹紙のサンデー・テレグラフ (The Sunday Telegraph) は、1961年に創刊。イギリスの一般紙サイズの新聞では発行部数は1位。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
BBC Radio 4:ラジオ4 長波・中波・FM(92-95MHz / 103-105MHz)・デジタルで放送。聴取者数は1084万5000人。ニュース・ドラマ・ドキュメンタリー・ガーデニングなど総合的な編成が組まれている。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
Woman’s Hour:Woman's Hour is a radio magazine programme broadcast on BBC Radio 4 in the United Kingdom.(英語版wikipediaより)(番組名の訳は適当)
sort of:多少、いくらか、ある程度、~みたいな、~めいた、一種の、いわば
coming on:(訳に自信なし。)
come on:登場する、出場する、出てくる、急に起こる、近づいてくる、前進してくる、進む、進歩する、発展する、大きくなる、押し寄せてくる、接近する
for a while:しばらくの間、少しの間
mass:大衆の、多量の、大量の、大規模な、全体の
casualisation:パートタイムへの切り替え
casual:形式張らない、ざっくばらんな、カジュアルな、普段着の
-ation:<接尾>~する行為
streetwear:ストリートウェア
trend:傾向、動向、流行、方向
filter through:徐々に染み透る
filter:ろ過器、こし器
through:~を通り抜けて、~の中を通って
Apparently:一見したところ~のようだ、どうも~らしい、どうやら~らしい
over the last __ years:過去_年間にわたって
process:一連の行為、変化、過程、作業
relaxed:くつろいだ、のんびりした、落ち着いた、気取らない
relax:リラックスさせる、くつろがせる、緩める、緩和する、寛大にする
idea:考え、着想、発想、思い付き、意見
In addition:さらに、その上、加えて
style:流派、様式、表現方法、スタイル、流儀、型、種類
casual clothing:カジュアル衣料
urban setting:都市部
setting:状況、環境、背景
that's the city.:(まぁ、訳文のような意味合いだろうと思う)
appear:現れる、出現する、登場する
gradually:徐々に、次第に、だんだん
presumably:たぶん、恐らく、推定上
specialised:特殊な、特定の、専門の、専門化した、専門的な
例文in one's specialized genre of choice:自分の最も得意とする分野で
from ~ into ~:~から~へ
mainstream:本流、主流
until:~まで
follow:~の後について行く、~を追い掛ける、たどる、進む、従う、倣う、信奉する
explain:説明する、解説する、明確にする
you know:ご存じでしょうが・当たり前ですが・あのね・ところで・いいかい・~ですよね・えー・ほら・~じゃない.
forget:忘れる、思い出せない、断念する、なかったことにする、あきらめる
podiatrist:足治療医、足病医
actually:実際に、本当に、本当は、実は、実のところ
wellness:健康、健康であること
doing more…:(訳に自信なし。歩くだけでなく、健康にいいことを何かしている、という趣旨と推測)
in a lot of high heels:(訳に自信なし。文脈から推測)
material:原料、材料、素材、生地、器具
fabric:織物、編み物、布地、生地、編み方、骨組み
例文fabric bag:布製のバッグ、布地のかばん
you've inherited foot problems:(inheritの訳に自信なし。足の痛みとかの話なら、親から遺伝とか関係ないと思うが、何から何を受け継ぐんだろう?)
inherit:引き継ぐ、受け継ぐ、継承する、相続する、遺伝で受け継ぐ
wrap around:包み込む、巻き付く、ぐるりと包む
knobbly bits, and knobbly bits hurt.:(訳に自信なし)
knobbly:こぶ状の、節くれだった
bit:少し、わずか、部分、
hurt:<名詞>傷、ケガ、痛み、<形容詞>けがをした
state:状態、様子、ありさま
healthy:健康な、健やかな、健康的な、健康に良い
As a result:結果として、結果的に
Not only that:それに、それだけでなく、のみならず
cloth:布、布地
fit:合う、適合する、ふさわしい、適切である
shape:外形、姿、形、影
hurt:傷付ける、苦痛を与える、害を及ぼす
as much:同等の、その程度、等しく
lumpy:でこぼこした、ごつごつした、波だった
raised:高くなった、一段高い、持ち上がった、隆起した
area:地域、地帯、場所、分野
on the surface:表面に、表面上は、うわべは
combination:組み合わせ
than ever:かつてないほど
right:そうですよね
Exactly:そのとおり、まさしく
hard on someone's heels:~のすぐ後について
hard on the heels of:~のすぐ後に、~に引き続いて
revelation:暴露、発覚、新事実、事実発覚、驚くべきこと、素晴らしい体験、啓示、天啓
reveal:見せる、公開する、暴露する、明らかにする
co-founder:共同創立者
Bill Bowerman:William Jay "Bill" Bowerman (February 19, 1911 - December 24, 1999) was an American track and field coach and co-founder of Nike, Inc. Over his career, he trained 31 Olympic athletes, 51 All-Americans, 12 American record-holders, 22 NCAA champions and 16 sub-4 minute milers. (英語版wikipediaより)
inspire:ひらめきを与える、元気づける、動機付ける、刺激を与える
design:図柄、模様、デザイン、意匠
hope:願う、希望する、期待する、望む
Aha:分かった、なるほど、そうか、ははあ、へえ
must:(ここでは)~に違いない、~のはずだ、~でしょう
review:(ここでは)復習、おさらい
describe:言い表す、述べる、説明する、描写する、表現する
behaviour:行動、態度、挙動、振る舞い、言動
has it filtered through to you yet,:(ハイヒールは失敗だったという認識は浸透しているか? という趣旨だと推測)
yet:(疑問文で)既にもう
例文Have you eaten yet?:もう食事は済んだ?
mistake:誤り、過ち、思い違い、失敗
do something for:~のために何かをする、~を良くする、~を改良する
not do anything:何もしない
lastly:最後に
get cold:冷たくなる、冷える、寒くなる
Probably:おそらく、たぶん、きっと
My feet are killing me!:(ハイヒールを履いていたせいで、という趣旨だと推測)
Achilles heel:アキレス腱、弱点、急所
In the meantime:そうこうしているうちに、そのうち、その間
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つまりスニーカーは元は革だったってこと?