6 Minute English
Is shame always bad?
EPISODE 190718 / 18 JUL 2019




[前書き]

なぜ「恥ずかしい」がイマドキの感情なのでしょう? それはソーシャルメディアと何か関係があるのでしょうか? 恥辱は人を悲しませ、絶望的にさせると分かっていますが、この気持ちに良い側面はあるのでしょうか? ニールとサムは恥の感情について話し合い、その中で皆さんに新たな語彙をお教えします。

[台本]

ニール:こんにちは、6 Minute Englishへようこそ。僕はニール。

サム:そして私はサムです。

ニール:今回の番組では恥という感情について話をします。この言葉について、どんなことを教えてくれるかな、サム?

サム:そうですね、これは動詞にも名詞にもなります。名詞としては、この感情は、自分がしたことに関して恥ずかしかったり罪悪感を覚えた時に抱く気まずい気分のこと。これはとても強い感情です。

ニール:この話題はこの後すぐもっと詳細に掘り下げることにして、でもまずは質問から。では、これはデタラメな質問に思えるかもしれなけど、全ては後ほど明らかになる。僕が約束するよ。料理用の平鍋を焦げ付かないようにするために使われる化学物質は、偶然に発見されたのだが、いつのことだろう? それは…

a) 1930年代
b) 1960年代
c) 1980年代

君はどう思うかな、サム?

サム:あー、えーと、まず汚れが落ちやすい調理器具が恥という話題とどう関係するのか見当もつきませんが、質問自体に関して言えば、これはNASAや宇宙計画と何か関係があるように思います。なので、1960年代にすることにしましょう。

ニール:では、君が正しかったかは番組の後ほど解き明かそう。恥という概念は、何ら新しいものではない。でもソーシャルメディアがこれをとても現代的な観念にした。そうじゃない?

サム:ええ。これを動詞として使う場合、誰かに恥をかかせる、この意味は他の人の言動に関してその人の気分を悪くさせることを目的に人前で何かを言ったり書いたりすること。そしてこれはソーシャルメディアで沢山見掛けることです。

ニール:このテーマはBBCラジオの番組「女性の時間」の最近の回で議論された。ゲストの一人はロンドン大学シティ校のヘタ・ハウスだったけど、彼女は「恥ずかしい」は常に悪いことだと考えているだろうか?。

ヘタ・ハウス
もし過剰な恥ずかしさを抱えているなら、それは壊滅的であり、ある意味消耗的なので、悪いことです。でも適度な量の恥ずかしさはとても良いものにもなります。なぜならそれは変化をもたらすから。and I wonder if we’re starting to see that a bit in modern culture as well from sort of social media platforms。なぜなら、少しばかり不適切だと思うようなことを誰かがした場合、私たちはある意味公の場でその人達を辱めることが出来て、何らかの好ましい変化を生じさせるかもしれません。

ニール:で、恥は必ず良くないことなのかな?

サム:えー、彼女の話では、多すぎる恥は影響甚大で人を衰弱させます。この言葉の意味は両方とも、恥ずかしさが非常に強くてその感情を本当に制御できないほどだと言うこと。それに対処できない、それを正すようなことが何もできない。でも彼女によれば、少々の恥ずかしさは良い物にもなり得ます。なぜなら変化をもたらすからです。その意味は変化を引き起こすこと。もし誰かがソーシャルメディア上で恥ずかしい思いをしたら、それはとても人目につくので、その人は振る舞いを変えるかもしれません。

ニール:でも、公の辱めを受け入れなければならないと思えるグループが一つ存在すると思うな。そして、おそらく他の人たちよりもそれが当然なグループが。

サム:それなら当てられると思いますよ。政治家たちですか、ひょっとして? 近頃は政治家に対し、皆とても冷笑的ですよね? ソーシャルメディアは議員たちが何をし、何をしていないかについて大衆が直接に連絡を取り意見を述べられる一つの場所です。

ニール:しかし政治家は特殊な人たちじゃないかい? 文化史家のティファニー・ワッツ=スミスは同じ日の「女性の時間」でこう発言している。

ティファニー・ワッツ=スミス
恥は…、とてもとても役立ちうるものです。それをまったく経験していない人物という概念は、ある種テフロン加工された政治家みたいなもので、つまりそれは…、それは、ある種ゾッとするような想像です。

ニール:彼女はここで何と言っているかな、サム?

サム:彼女が話していたのは、一部の政治家がいかに辱めを苦にしないらしいかについてです。彼らはそれをただ無視し、前に進みます。彼女は彼らを「テフロン加工されている」と表現していました。これが、あぁなるほど、焦げ付かない調理器具との関連ですね! テフロンは化学物質の商標名で、深鍋や平鍋をこびりつかなくさせるのに使われます。そうした平鍋はこの物質にメッキされて、つまり覆われています。政治家との関連性は、非難や恥がその人にくっつかない人が一部いるということ。彼らは、自身の行動がもたらすいかなる悪い結果も何とかして避ける。それは、彼女曰く、恐ろしいことです。

ニール:ここでティファニー・ワッツ=スミスの話をもう一度聞こう。

ティファニー・ワッツ=スミス
恥ずかしさは…、大変役に立ち得るものです。それを少しも体験していない人物という概念は、ある種テフロン加工された政治家のようなもので、つまりそれは…、それは、ある意味恐ろしいイメージです。

ニール:さあそろそろ語彙を復習する時間だ。でも先に、クイズ質問の答えを確認しよう。それは調理器具の焦げ付かないコーティング、つまりテフロンについてだ、さっき聞いたように。で、いつ、それは発明されたのだろう?

a) 1930年代
b) 1960年代
c) 1980年代

君はどう考えたのかな、サム?

サム:1960年代と推測し、それは合衆国の宇宙計画の一環として発明されたと考えました。

ニール:実は、多くの人がそう考え、そして君のように多くの人が間違えている。実のところ偶然にこれが発見されたのは1938年だ。もし正解したなら、良く出来ました。でも正解でなくとも恥ではない! さあ、今日の単語に進もう。

サム:ええ、いいですよ。私たちは'shame'について話していました。自分が行ったことに対する不快な罪悪感やきまりの悪さのことです。

ニール:恥かしさは'crippling'や'debilitating'になるかもしれない。これらの形容詞は共に、人をその状況に取り組めなくさせるという意味。その人たちは、精神的に前に進むことを難しく感じるほど、自分がやったことをとても後悔していているかもしれない。

サム:それから取り上げたのが'effect change'。その意味は、変化を起こさせる。注意点は、これは'e'で始まる'effect'であって、'a'で始まる'affect'ではありません。

ニール:'Teflon'とは調理器具用の焦げが付かない皮膜のこと。

サム:そして何かに'coated'された物とは、その何かに覆われていること。なので、テフロンにコーティングされてるの意味はテフロンで覆われている。

ニール:では、今回の番組は以上です。またすぐに皆さんとご一緒しますが、待ちきれないなら、いつもの場所の全てで我々に会うことができます。ソーシャルメディアやネットや我々のアプリで。是非bbclearninglishで検索してください。さようなら!

サム:さよなら!

[ノート]

shame:<名詞>恥かしさ、恥ずかしい思い、恥、恥辱、不名誉
emotion:感情、感動
have to do with:~と関係がある、つながりがある、~に関連している
make someone sad:人を悲しい気分にさせる
hopeless:見込みのない、希望のない、絶望的な、望みをなくした
positive:前向きな、積極的な、有益な、肯定的な、プラスの、良い
feeling:感触、感覚、感情、気持ち、感じ、印象
along the way:途中で、道中で、これまでに、進行中に.

tell:話す、言う、告げる、教える、伝える
uncomfortable:心地良くない、気まずい、気詰まりな、落ち着かない
uncomfortable feeling:違和感、不快感
feel embarrassed:恥ずかしい思いをする、居心地の悪い思いをする、気まずくなる
embarrassed:恥ずかしい、ばつの悪い、きまり悪い、恥をかいて、困って、困惑して
feel guilty about:~に罪の意識を感じる、~という罪悪感を覚える、~を後ろめたく思う、~で気がとがめる、~をやましいと思う
explore:探検する、探索する、調査する、探る、検討する、検証する
topic:主題、題目、テーマ、話題
in more detail:さらに詳細に、もっと詳しく
例文explore ~ in more detail:~を詳しく探る、検討する、掘り下げる
shortly:間もなく、すぐに、近いうちに、近々
seem like:~のように見える、思える
random:でたらめの、思い付きの、乱雑な、出任せの、無作為の、とりとめない、行き当たりばったりの、成り行きまかせの
become clear:明らかになる、はっきりする、判然とする
chemical:化学薬品、化学物質
cooking pan:鍋、手鍋、平鍋、浅鍋、手なべ
cooking:料理用の
pan:浅い鍋、平鍋、パン
non-stick:焦げ付かない、こびりつかない、汚れがすぐ落ちる、中身がくっつかない
discover:発見する
by accident:偶然に
have no idea:全く分からない、見当もつかない
cookware:調理器具
as to:~に関しては、~については
have something to do with:~と関係がある、関連がある、つながりがある
Nasa:(ここはNASAでしょ)
space programme:宇宙計画
find out:見いだす、解明する、理解する、明らかにする、気付く、見破る、答えを出す、謎を解く
idea:考え、着想、アイデア、発想、思い付き、意見、知識、概念、思想、観念
例文idea of eternity:永遠という概念
not ~ by any means:決して、全く、ちっとも~ではない
modern:現代の、今の、近代の、現代的な、最新の
concept:概念、観念、考え、意見
shame:<動詞>恥ずかしい思いをさせる、恥じ入らせる、面目をつぶす、名誉を傷つける
in public:公衆の面前で、人前で、公然と
designed to:~するように作られている、設計されている、意図されている、~することを目的としている
make someone feel bad:人を不快にさせる、人の気分を悪くさせる:
behaviour:行動、態度、挙動、振る舞い、言動
recent edition:最新号
recent:最近の、近頃の、新しい、近年の
edition:版
Woman’s Hour:Woman's Hour is a radio magazine programme broadcast on BBC Radio 4 in the United Kingdom.(英語版wikipediaより)(番組名の訳は適当)
guest:招待客、来賓、ゲスト、特別出演者
City University, London:ロンドン大学シティ校(英語: City, University of London) は、ロンドン大学群を構成する公立の研究大学である。旧名のシティ大学とも呼ばれる。1852年に創立されたロースクール(Inns of Court School of Law)はイギリス元首相のマーガレット・サッチャー及びトニー・ブレアの出身校でもある。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
always:いつも、常に、必ず、いつでも、ずっと
have a lot of shame:かなり恥ずかしいと思う:
crippling:身体機能を失わせるような、影響甚大な、壊滅的な、致命的な、深刻な、ひどい
例文crippling effect:壊滅的な影響
例文crippling reduction:深刻な減少
sort of:多少、いくらか、幾分、~のようなもの、いわば、一種の、ある種の
debilitating:衰弱させる、弱らせる、消耗させる、弱体化させる
例文debilitating diarrhea:消耗性の下痢
例文debilitating war:国力を消耗させる戦争
and I wonder if we’re starting to see that a bit in modern culture as well from sort of social media platforms:(訳できず)
wonder if:~かどうか不思議に思う、~ではないかと思う
see A in B:AをBで見る
例文see ~ in a magazine:~を雑誌で目にする
参考see ~ in a new light:~に対して新しい見方をする、~を新しい見地から見る、~の新しい面を見る
as well:おまけに、その上、なお、~するが良い、~した方がいい、同じに、同様にうまく
see A from ~:Aを~から見る
例文see ~ from above:上から~を見る
例文see ~ from a new perspective:新たな観点で~を捉える
platform:プラットフォーム (コンピューティング) - なんらかのコンピュータシステムの基礎的な部分となるもの。ハードウェアないしその機種やOSなどのシステムプログラムなどを指すが、具体的には相対的な用語とも言える(視点によって異なる)。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
consider:~と考える、見なす、考察する、検討する
wrong:間違った、誤っている、不適切な、ふさわしくない、悪い
publicly:公開で、公然と、公に、公の場で
maybe:もしかすると、ひょっとすると、ことによると、あるいは、~かもしれない
positive change:好ましい変化、前向きな変化、建設的な変化
so ~ that:非常に~なので…、…なほど~
manage:使う、扱う、操る、成し遂げる、やりくりする、管理する、運営する
manage someone's emotion:感情を管理する、抑える、コントロールする、うまく制御する、巧みに操る、思いどおりに動かす
deal with:取り組む、対処する、処理する、折り合いを付ける
put ~ right:~を正しい状態にする、正常な状態にする、修正する、是正する
a bit of:少しの、ちょっとした
cause:引き起こす、原因となる
public:公共の、公開の、人前での、公の場での、人目につく
can mean that:(that以下を意味し得る、を意訳)
suppose:推定する、思う、考える、想像する
though:でも、しかし、しかしながら、だけども、やっぱり
accept:引き受ける、受諾する、認める、容認する、受け入れる、納得する
public shaming:公の辱め
perhaps:たぶん、おそらく、ひょっとすると
deserve:受けるに値する、~の価値がある、~にふさわしい、当然だ
例文deserve better:もっとよい扱いをされて当然だ
guess:推定する、推量する、言い当てる、~だと思う
politician:政治家、策士
These days:この頃、近頃
be cynical about:~を疑う
例文Are you cynical about everything? : あなたは全てを疑うの?
cynical:皮肉な、冷笑する、認めない、あざ笑う、嘲った、ひねくれた、相手を小ばかにした、悲観的な
例文She was cynical about police work.:彼女は警察の仕事に対して冷めた見方をしていた
例文cynical about one's relationship with:~との関係について斜に構える、皮肉な態度で臨む、冷笑的である
public:<名詞>国民、市民、公衆、一般人
directly:直接に、真っすぐに、そのまま
contact:接する、接触する、連絡を取る
comment on:~についてコメントする、言及する、意見を言う、批評する
representative:代表者、代議員、議員
a particular kind of:特定の、特別な、特殊な
Cultural historian:分化史家
make a comment:コメントする、論評を加える、批評する
useful:役立つ、便利な、有益な、価値ある、有用な
experience:体験、経験
Teflon-coated:テフロン加工の施された
Teflon:ポリテトラフルオロエチレン (polytetrafluoroethylene, PTFE) はテトラフルオロエチレンの重合体で、フッ素原子と炭素原子のみからなるフッ素樹脂(フッ化炭素樹脂)である。テフロン (Teflon) の商品名で知られる。化学的に安定で耐熱性、耐薬品性に優れる。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
frightening:恐ろしい、ゾッとする
image:画像、映像、イメージ、印象、心証、典型、象徴
例文laugh at the image of:~を想像して笑い声を上げる
politicians (to) do not seem to:(音声にはtoはないのでは)
do not seem to:ないらしい、じゃ無さそう、らしくない、ないようだ
be bothered by:~に悩んでいる、~が苦になる、気になる、悩まされる、さいなまれる
ignore:無視する
move on:先へ進む、どんどん進む、~に取り掛かる、移る
describe:述べる、言い表す、説明する、表現する
aha:分かった、なるほど、そうか、ははぁ、へぇ
reference:参照、参考、参考文献、言及、論及、関わり、関連付け、関連性、適用性
brand name:ブランド名、商標名
pot:深鍋、つぼ、湯沸かし器、ポット
coat:表面を覆う、メッキする、コーティングする
cover:広がる、覆う、掛ける、くるむ
material:原料、材料、資材、素材、物質
criticism:批判、非難、批評
stick to:~にくっつく、~に粘着する、~に張り付く
stick:突き刺す、刺し通す、離れない、とどまる、残す、残る、困らせる、を当惑させる
例文This incident sticks in my memory.:この出来事は記憶にこびりついて離れない
manage to:何とか~する
avoid:避ける、近づかない、回避する
negative:否定的、消極的、反対の、悪い、良くない、後ろ向きの、悲観的な
consequence:結果、結論、帰結
例文consequence of a change:変化がもたらす結果
action:活動、行動、行為、振る舞い、動き、動作
scary:恐ろしい、怖い、ゾッとする
It’s nearly time now to:(訳に自信なし)
nearly:ほとんど、ほぼ、大体、近くで
review:(ここでは)復習する、おさらいする
invent:発明する、考案する
as(and) I think:(asじゃなくてandって言ってるような)
as part of:~の一端として、一部として、一環として
Well done:よくやった、よく出来た、うまい、お見事
get ~ right:~を正しく行う、正確に理解する、きちんと覚える
Now on with:(いつもながら、go onとかの略かな)
word:単語、語、言葉
feeling of guilt at:~に対する罪悪感、罪の意識
embarrassment:きまり悪さ、困惑、ろうばい
situation:状況、情勢、事態、状態
feel badly:気分が悪い、気を悪くする、不愉快に思う、悔やまれる、後悔する、当惑する、居心地が悪い
find it difficult to:~することは難しいと思う、~するのが困難である、~するのに困難を感じる
move forward:前に進む、前進する
emotionally:感情的に、情緒的に、精神的に
make ~ happen:~を実現させる、起こす、発生させる
Note:注意する、注目する、留意する
affect:作用する、影響を及ぼす
covering:覆い、被膜、被覆
be coated with:~でコーティングされている、で覆われている
be covered with:~で覆われている
be covered in:~で覆われている、~まみれである
that’s all:それがすべてだ、それで終わりだ、それだけです、以上です
p07g8th0
ソーシャルメディア上の'shame'は間違いを正すより、バッシングに使われていると思うけど.