AS IT IS
Australian Youngsters Take Legal Action to Stop Coal Mine Expansion
September 12, 2020
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オーストラリアの若者グループが炭鉱の拡張を阻止するために、全ての子供の名義で訴訟を起こした。

気候変動への懸念が若者たちのキャンペーンを後押ししている。この集団訴訟の主張は、オーストラリアの環境相スーザン・リーには若者を保護する法的義務があり、拡張案を却下すべきだというものだ。

ホワイトヘイブン・コール社がこの鉱山を所有しており、それはシドニーから北西へ430キロ、ニューサウスウェールズ州のガネダという町の近くに位置している。

原告の年齢は13歳から17歳。石炭を燃やすことは気候変動を悪化させ、彼らの未来に悪影響を与えていると主張している。

本訴訟が根拠としているのはオーストラリアの環境法ではない。そうではなく、政府にはコモン・ロー上の注意義務があると述べている。

高校生らは9月8日、オーストラリアの連邦裁判所に差し止め命令を求めた。差し止め命令とは、ある行為を始めたり止めたりする裁判所命令のことだ。世界中の子供たちの名義で起こされた本訴訟は、その種ものとしてはオーストラリアでは初めてだ。

鉱山の拡張は独立した計画委員会によって承認された。委員会は、本プロジェクトは公益の為であると裁定した。しかし最終決定は連邦当局によって行われなければならない。連邦政府は本件が現在係争中であるため、本訴訟についてコメントをしていない。

16歳のローラ・カーウェンは10代の原告の一人だ。彼女は未来のことを心配しているとオーストラリア放送協会に語っている。

カーウェンは「未来のことを考えて、私たちが安全な時間を過ごすことになるのかどうかわからないのは」とても不安だと話している。「私がこの裁判に関わっているのは、気候変動は本当に重要で、それが悪化する一方だからです」。カーウェンは連邦政府の環境相に「彼女は若い世代を守るべきだ」ということ知ってもらいたいと考えている。

ホワイトヘイブン・コール社、この鉱山は当該地域に社会的経済的価値を持たらすと述べている。そこには最大450人の雇用や数百万ドルの直接金融投資が含まれている。同社は訴訟についてまだコメントしていない。

法律の専門家は、その複雑さゆえに、この訴訟で生徒側が勝訴するのは難しいだろうと考えている。もし勝った場合、オーストラリアにある他の新しい炭鉱に影響を及ぼす可能性がある。同国は世界の主要な石炭生産国の一つであり、主としてインド、中国、日本に販売している。

2019年、オーストラリアの石炭輸出は約500億ドル相当だった。しかし、オーストラリア準備銀行は将来の石炭輸出についていくつかの不明点を指摘している。挙げられているのは世界的なクリーンエネルギーへの移行や経済成長の鈍化だ。

オーストラリアは電力の多くを生産するために、国内の安価な石炭供給に依存している。そして、その人口規模からすると同国は世界で最も高い水準の温室効果ガスを生み出している。

アリス・ブライアントでした。

[ノート]
take legal action:法的手段を取る、告訴する、訴訟を起こす、裁判に訴える

launch a lawsuit:裁判を起こす、訴訟を起こす、提訴する、告訴する
lawsuit:訴訟
in the name of all children:(訳に自信なし。「世の中の子供全員の代理人として」みたいな意味? そんなことが可能なのか?)
in the name of:~の名において、~の名の下に、~という名目で、~の名義で
block:妨害する、阻む、妨げる、阻害する、阻止する
expansion:拡大、拡張、展開
coal mine:炭鉱
Worry over:~に関して心配する、~を気にする
climate change:気候変動
push:推し進める、後押しする
youngster:子供、若者
campaign:組織的運動、キャンペーン
class-action case:集団訴訟
argue:主張する
Environment Minister:環境相、環境大臣
Sussan Ley:Sussan Penelope Ley (nee Susan Penelope Braybrooks; born 14 December 1961) is an Australian Liberal Party politician serving as Minister of the Environment since 2019, and has served as Member of Parliament (MP) for Farrer since 2001.(英語版wikipediaより)
have a duty to:~する義務を負う、義務ががある
legal:法律上の
reject:拒否する、断る、受け入れない、認めない、否決する、却下する
proposal:提案、提言、申し入れ
Whitehaven Coal:ホワイトヘブン・コール(Whitehaven Coal Ltd)は、石炭を生産するオーストラリアに拠点を置く会社である。(ロイターの企業情報)(日本語表記は「ヘブン」と「ヘイブン」が混在している。)
own:所有する
mine:鉱山
sit:(ここでは)存在する、位置する
Gunnedah:Gunnedah  is a town in north-eastern New South Wales, Australia and is the seat of the Gunnedah Shire local government area.(英語版wikipediaより)
Sydney:シドニー(Sydney)は、オーストラリア南東部、タスマン海に面するニューサウスウェールズ州の州都である。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
New South Wales:ニューサウスウェールズ州は、オーストラリア連邦東南部に位置する州で、同国最初の英国入植地である。州都は最大都市のシドニー。オーストラリアで最も人口が多く、最も工業化された州である。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
plaintiff:原告、起訴人、提訴人
burn:焼く、燃やす
worsen:悪化させる
harm:害する、~に害を及ぼす、悪影響を与える
case:訴訟、裁判事件
be based on:~に基づいて、~を根拠にして
environmental law:環境法
Instead:代わりに、それよりむしろ、そうしないで
state:述べる、言う、言葉にする
例文state a case against the plan:計画に対して反対を主張する
common law:慣習法、判例法
参考:コモン・ロー(英:common law)は、以下に記すように、多義的な概念である。
もっとも一般的な用法としては、英国法において発生した法概念で、中世以来イングランドで国王の裁判所が伝統や慣習、先例に基づき裁判をしてきた中で発達した法分野のことを指し、この場合はエクイティを含まない概念である。
広義では、大陸法系の対概念として英米法系を示すものとして用いられる。この文脈では、英国領またはその植民地であった歴史を持つ国々(アングロ・サクソン系諸国)において主に採用されている法体系を指し、エクイティを含む。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
参考:エクイティ(英: equity)、衡平法(こうへいほう)とは、英米法の国々において、コモン・ロー (common law)で解決されない分野に適用される法準則である。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
duty of care:注意義務
seek:(ここでは)要求する、求める、依頼する
例文seek asylum in Japan:日本に保護を求める
例文seek a ban on imports of:~の輸入禁止を求める
injunction:禁止命令、差し止め命令
Federal Court:連邦裁判所
court order:裁判所命令
action:活動、行動、行為、動作
of its kind:同種類の、その種で
approve:承認する、認める、認可する
independent commission:独立委員会、第三者委員会
planning commission:計画委員会
rule:裁定する、判決する、裁決する
in the public interest:公益のために、公衆の利益のために
final decision:最終決定、決裁、確定判決
come from:~から来る、~に由来する、源を~に発する、~によってもたらされる
comment:~についてコメントする、論評する
matter:事、事柄、件、問題
currently:現在は、現在のところ、今、今や
go before court:~が裁判に持ち込まれる、法廷にもちこまれる、~に対し裁判が開かれる
in the case before the court:係争中の事件において、裁判で争っている事件において
Laura Kirwan:(資料見つからず)
Australian Broadcasting Corporation:オーストラリア放送協会(英語名:Australian Broadcasting Corporation オーストラリアン・ブロードキャスティング・コーポレーション、略称:ABC, 元の名前:Australian Broadcasting Commission オーストラリアン・ブロードキャスティング・コミッション)は、オーストラリア連邦の公共放送局。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
troubling:厄介な、不安を感じさせる
例文troubling news:不安になるニュース
think about:~について考える、~を検討する
we will have a safe time:(訳に自信なし)
time:時、時間、期間、時代、状況、一生
例文have a comfortable time:快適な時間を過ごす
get worse:悪くなる、悪化する、増悪する
she should be protecting:(進行形である理由が不明)
bring value:価値をもたらす
up to:~に至るまで、最大で~まで、~以下の
direct financial investment:(訳に自信なし)
direct investment:直接投資
financial investment:財政投資
financial:金銭上の、財務の、財政の、金融の
complexity:複雑さ、複雑であること
hard to:~し難い、~するのが難しい
affect:影響を及ぼす、影響を与える
mostly:大部分は、主に。普通は、大抵は
worth:価値がある、~に値する、~相当の
Reserve Bank of Australia:オーストラリア準備銀行(略称:RBA)は、オーストラリア連邦の中央銀行であり、同国のオーストラリア・ドルのポリマー紙幣唯一の発券銀行である。本店はシドニーにある。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
note:注意する、注目する、言及する、~を意味する、指摘する
unknown:知られていないもの、未知のもの、不明
point to:~を指摘する、~を提示する、~を挙げる
move toward:~に向かって動く、~に移行する
clean energy:クリーンエネルギー、再生可能エネルギー
slowdown:減速、後退、低迷、鈍化
economic growth:経済成長
within the country:国内で
electricity:電気、電力
much of:の大半、多く、大部分
for the size of:~の規模に、大きさに、サイズに
put out:生み出す、生産する、製造する
some of:(どう訳すのか不明)
greenhouse gas:温室効果ガス

少し検索した限りでは記事が見つからないので、もしかして本邦初紹介?