6 Minute English
What makes a good story?
EPISODE 210121 / 21 JAN 2021



[前書き]

物語を話すことは、人とつながり、意思疎通を図る効果的な方法です。それは人が世界というものを理解するのに役立ちます。ニールとジョージナは物語を話すことについて、そして人はなぜ何千年もの間、物語をお互いに伝え合ってきたのか議論します。

[台本]

ニール:こんにちは。この番組は BBC Learning Englishがお送りしている 6 Minute Englishで、僕はニール。

ジョージナ:そして私はジョージナです。

ニール:お話を一つ紹介したいんだけど、ジョージナ、聞いてもらえるかな?

ジョージナ:ええどうぞ!

ニール:祖母はいつも、真夜中に鏡をのぞき込んではいけないと僕に注意していた。その鏡には何か奇妙なことがあるからって言うんだ。こんなバカげた話を信じるなんて、なんて子供っぽいんだろう! その夜遅く、物音が聞こえて僕は目が覚めた。真っ暗で独りぼっちだ。時計が夜中の零時に鳴った。鏡に向かって歩いて行くと、床がぎしぎしと音を立てていた。鏡に映った自分の顔を覗き込んだら、その時突然、僕の目がウインクしたんだ!

ジョージナ:ああ、やめて下さい、ニール! 怖いじゃないですか!

ニール:ハハ、悪かったよジョージナ! よし、では違う話にしよう。昔々あるところに美しい召使いの少女がおりました。彼女は意地悪な継母や嫉妬深い二人の義理の姉と一緒に暮らしていました…

ジョージナ:ああ、そっちの方がいいですね、ニール。それにその話は知っています。「シンデレラ」。ロマンチックだし、まったく怖くありません!

ニール:ジョージナの反応からお分かりのように、物語を話すというのは、人とつながり意思疎通をする強力な方法だ。そして今回の番組のテーマでもある。

ジョージナ:物語は世界がどうなっているかを理解する役にたちます。それが、人々が何千年もの間、お互いに物語を伝えてきた理由であり、また最古の民話のいくつかが、つまり長年にわたって親が語り、子供たちに伝わったお話が、今もなお語られている理由です。

ニール:小説家のサンドラ・ニューマンや研究者らによれば、典型的な筋書きというのが7種類あって、それは絶えず新しい物語に再利用されている。そこに含まれているのは、「無一文から金持ちになる」話。例えばシンデレラのような…

ジョージナ:「怪物退治」の話。ドラキュラのような…

ニール:…その他の筋書きは「喜劇」、「冒険」そして「悲劇」などだ。そこで僕のクイズ質問はこれ。次の有名な民話のうち、どれが「怪物退治」の物語だろうか? それは、

a) ベオウルフ?
b) 美女と野獣? それとも、
c) ゴルディロックスと3匹のくま?

ジョージナ:うーん、どの作品も題名に野獣、熊、狼が入っているのですね。では私はb)の美女と野獣にしましょう。

ニール:分かったよジョージナ。この話には後程戻って来よう。こうした典型的な筋書きの変わらぬ魅力はどのように説明がつくのか問い掛けるのは面白いことだ。それを知っているかもしれないのが、人類学者で作家のジェイミー・タラニ教授。

ジョージナ:ここで彼が、BBCワールドサービスの「ナゼの要因」で話をしています。彼の答えが分かるか確認してください。

ジェイミー・タマリ
多くの場合、どうして私たちが物語を伝えることにこれほど意欲を感じるのかと言えば、それは物語がある普遍的な人間の想像や恐怖を利用しているからで、それはしばしば特定の時代や場所の関心事を超越しているからです。人は極めて道徳心が高いです。大抵の場合、悪いやつは不幸な結末を迎え、善人は幸せな結末を迎えます。私たちは、現実の世界では実際にはそうはいかないことを知っています。ですからそこには、何とかして人の道徳的欲求を満たす願望充足の要素があるのです。

ニール:全く異なる文化に由来する物語にも、似たような想像と恐怖をともなう筋書きがよくある。こうした人間の感情は普遍的、つまりそれらは至る所に存在し、世界の万人と関係があるという意味だ。

ジョージナ:古典的な物語が心を動かすのは、それが人間の基本的な感情を活用しているからです。そうした物語は、人間であることが何を意味するかを理解し、表現しているのです。

ニール:現実の世界とは異なり、物語は人の道徳観を強めることができる。邪悪な継母は罰せられ、シンデレラは王子様と結婚して、誰もがずっと幸せに暮らしましたとさ。このようにして、物語は願望成就を生み出している。つまり、私たちが本当に望み欲していることの実現だ。

ジョージナ:では、筋書きについてはこれくらいにするとして、ニール。でも物語がどうして人の注意を引き飽きさせない力を持つのか、まだ説明されていません。

ニール:小説家サンドラ・ニューマンの話を聞こう。彼女は「小説を書かない方法-200を超えるありがちな失敗の手引書」の作者だ。

ジョージナ:ここで彼女は、BBCワールドサービスの「ナゼの要因」で説明しています。彼女にとって物語を話すうえで絶対的に一番大事な法則は「分かりやすさ」だと。人々はあなたの物語を理解する必要があるのです。

サンドラ・ニューマン
中には実際、残念なことに、他の人に話をしている時でさえもそれがちんぷんかんぷんになるほどコミュニケーションが苦手な人もいます。そして次第に、筋が通らなくなり、ダラダラ話し、本題からそれて、どこに向かっているのか分からなくなるに従い、えー、誰もが興味を失うばかりでなく、敵意を持つようになります。誰かが要点を話していないと人々はとてもイライラします。

ニール:サンドラによれば、最大の失敗はちんぷんかんぷんな、つまり筋書きが分からないことで、原因は話し手が要領を得ないこと。つまり話し方が混乱していてテーマからそれたり、つじつまが合わないことだ。

ジョージナ:聞き手が物語に時間を割いて注意を向けている時には、話し手が要点を話すことを求めています。最も重要で関連した情報について話し始めることを。

ニール:しかし、かいつまんで言えば、ジョージナ、もうクイズ質問に戻る時間なんだ。思い出して、僕が聞いたのはどの有名な民話の筋書きが「怪物退治」なのかだ。君は何て言ったかな?

ジョージナ:私は、答えはb)の美女と野獣だと言いました。合ってましたか?

ニール:君の答えは…

ジョージナ:ああ、要点を言ってください、ニール!

ニール:…不正解! 実のところ、答えはa)のベオウルフ。英雄ベオウルフについて英語で書かれた古い叙事詩で、彼はドラゴンや獣を倒すんだ。

ジョージナ:実はニール、ことわざに言うように、どの物語にも二面性があります。なので、学習した語彙のおさらいをしましょう。最初はまず'folk tale'から。世代を超えて語られ、伝えられてきた人気のあるお話のことです。

ニール:多くの民話に'universal'な考えが含まれている。どの場所にも、どの時代や文化にも存在する考え方だ。物語はそうした考えを'tap into'している。その意味は、物語はそうした考えを理解し、それとつながり、それを表現している。

ジョージナ:'Wish-fulfillment'の意味はその人が真に望み、欲していたことの達成、あるいは成就です。

ニール:上手な話しては決して'ramble'しない。混乱した話し方で、しばしば主題からそれて、あまり意味が通らない事。

ジョージナ:その代わりに'get to the point'します。一番大切で関連性があることについて話し始めます。

ニール:今回の時間は以上ですが、流行している英語の話題の裏話や語彙のために、ここ 6 Minute Englishにまたすぐ参加するのをお忘れなく。ではまた次回!

ジョージナ:さようなら!

[ノート]

tell a story:話をする
story:物語、話
powerful way:有効な方法、効果的な方法、強力な方法、説得力のある方法
communicate with:やりとりする、連絡を取る、意思疎通を図る、コミュニケーションを取る
make sense of the world:世界というものを理解する、世界とは一体何なのか理解する
storytelling:物語を話すこと、物語の話術、口承文学
for millennia:数千年間
millennia:millenniumの複数形

Let me tell you a story, Georgina. Are you ready?:(ちょっと意訳)
look into:~の中を見る、~をのぞき込む
midnight:真夜中、夜の12時、午前零時
childish:子どもみたいな、子どもっぽい、幼稚な、幼い
silly:愚かな、ばかげた、途方もない、くだらない、たわいもない
chime:鳴る、響く
floorboard:床、床板
creak:きしむ、きしる、ギシギシという音を立てる
reflect:反射する、反響する、像を映す、映す、示す、反映する
scare:怖がらせる、びっくりさせる、驚かせる
Once upon a time:昔々
servant:召使い、使用人
wicked:(ここでは)意地が悪い
stepmother:義母、継母
jealous:嫉妬深い、焼きもち焼きの
stepsister:義姉妹
Cinderella:シンデレラ (英: Cinderella) は、童話の一つ。また、その主人公。仏語で『サンドリヨン(仏: Cendrillon)』。和名は『灰かぶり姫』あるいは『灰かぶり』。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
more romantic:恋愛のを扱った、ロマンチックな
much less scary!:(訳に自信なし。あんまり怖くない?)
much less:ずっと~ない、はるかに~ない、あまり~ない、それほど~ない
scary:恐ろしい、怖い、おっかない
reaction:反応、応答、態度
earliest:最古の
folk tale:民話
pass on:次へ回す、順に送る、順送りにする、伝える、回覧する
novelist:小説家
Sandra Newman:https://twitter.com/sannewmanこの人かな
academic:教員、研究者、学究肌の人、学者
classic:伝統的な、古典的な、昔ながらの、規範となる、標準的な、典型的な
plotline:筋、本や演劇や映画のプロット
plot:筋、構想
line:行、一節、道筋、進路、方向、道、路線、方針
classic plotlines:(訳に自信なし。古典的?典型的?)
plot line:物語を進行させる会話
constantly:いつも、常に、絶えず
recycle:再循環させる、再利用する
include:含める、含有する、~がある、挙げられる
rags-to-riches:貧乏から大金持ちになった、卑賤から身を起こした
rags-to-riches story:無一文から大金持ちになった人の話
rag:ぼろ、ぼろきれ、みすぼらしい人
Defeat:負かす、倒す、破る、打倒する、打ち倒す
monster:怪物
Dracula:ドラキュラ(Dracula)は、イギリス時代のアイルランド人の作家、ブラム・ストーカーの恐怖小説『吸血鬼ドラキュラ』(1897年)に登場する男性の吸血鬼。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
comedy:コメディー、喜劇、喜劇的要素
adventure:冒険、冒険物
tragedy:悲劇、悲劇的事件、惨事
following:次の、左記の
Beowulf:ベーオウルフは、英文学最古の伝承の一つで英雄ベーオウルフ(ベオウルフ)の冒険を語る叙事詩である。約3000行と古英語文献の中で最も長大な部類に属することから、言語学上も貴重な文献である。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
Beauty and the Beast:『美女と野獣』は、フランスの異類婚姻譚である。1740年にガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ(ヴィルヌーヴ夫人、Gabrielle-Suzanne de Villeneuve)によって最初に書かれた。現在広く知られているのはそれを短縮して1756年に出版された、ジャンヌ=マリー・ルプランス・ド・ボーモン(ボーモン夫人Jeanne-Marie Leprince de Beaumont)版である。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
Goldilocks and the Three Bears:3びきのくま(英語: the Three Bears)またはゴルディロックスと3匹のくま(Goldilocks and the Three Bears)は、イギリスの有名な童話である。1837年、ロバート・サウジーが散文で著したことで広く知られるようになったが、さらに古い原作に基づいている可能性がある。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
guess:推測する、言い当てる、~だと思う
explain:説明する、解説する
lasting:長続きする、持続的な、長持ちする、永続する、永遠の、長く語り継がれる、変わらぬ
appeal:魅力、訴求力
anthropologist:人類学者、人類学
writer:作家、著述家、筆者
Jamie Tarani.
BBC World Service:
The Why Factor:
spot:目星を付ける、見当を付ける、気付く、見分ける
feel motivated:やる気になる、やる気を感じる
tap into:~に入り込む、~に侵入する、~と接触する、利用する、活用する、取り入れる
certain:明白な、間違いない、疑問の余地のない、ある程度の、いくらかの、一定の、ある、例の
universal:世界中の、万人の、普遍的な
fantasy:想像、空想
fear:恐れ、恐怖感、恐怖心、不安
transcend:超える、超越する、~に勝る
concern:関わり、関心事、関心、事柄、こと、気遣い、懸念、心配、不安
例文concern of our time:私たちの時代が抱える問題、現代の人々の関心事
particular:特定の、個別の、特有の、特別な
intensely:熱烈に、猛烈に、非常に、すごく、極めて
moralistic:道徳的な、道徳心の高い、道徳主義の
most of the time:大抵の場合
bad guy:悪いやつ、悪者
unhappy ending:不幸な結末
good guy:善人、いい人、好人物
happy ending:幸せな結末
work:機能する、動作する、稼働する、うまくいく、功を奏する
element:成分、要素
wish fulfillment:願望充足、願望成就
somehow:どうにかして、何とかして、ともかくも、何らかの形で
satisfy someone's appetite:人の欲求を満たす
satisfy:満たす、かなえる、満足させる
moral:道徳上の、道徳的な
appetite:食欲、欲求
emotion:感情
exist everywhere:どこにでもある、どこにでも存在する
work:(ここでは)心を動かす、かきたてる
express:表現する、表す、伝える、示す
reinforce:強化する、補強する、強める、高める
例文reinforce a sense of accomplishment:達成感を強める
sense of morality:道徳観念、倫理観、道徳観
evil:不道徳な、有害な、悪魔のような、邪悪な
get punished:罰せられる、罰を受ける、お仕置きをされる
ever after:その後ずっと
create:生み出す
例文create feelings of guilt:罪悪感を起こさせる、引き起こす、喚起する
achievement:なし遂げること、達成、成就、実現
want:望む、欲しいと思う
desire:欲しいと強く思う
so much for:~についてはそれだけにしておく
例文Well, so much for preliminaries. : 前置きはこのくらいにしましょう。
catch the attention of:~の注意を引く、~の目に留まる
hold attention:注意を引く
例文hold someone's attention from beginning to end:人を最後まで飽きさせない
How Not To Write a Novel - a handbook of over 200 common mistakes.:(題名の訳は適当)
How Not To Write a Novel:https://www.amazon.com/Write-Novel-Them-Misstep-Misstep-ebook/dp/B00166YCBUこの本
handbook:手引き書、便覧、ハンドブック
common:一般的な、どこにでもいる、ありふれた、よく目にする、日常的な
mistake:ミス、誤り、過ち、思い違い、誤解
absolute:絶対の、絶対的な、完全な、完全無欠の、完璧な、全くの
number one:ナンバーワン、一番、一流、第一、最も大事なもの
rule:規則、ルール、規定、法則、規範
comprehensibility:理解できること、わかりやすさ、包含性
There are some people who actually are so unfortunately bad at communicating that even when they tell a story to another person it becomes incomprehensible.:(訳に自信なし。文脈からの憶測)
unfortunately:不運にも、不幸なことに、残念ながら、あいにく、遺憾ながら
bad at:~が苦手である、不得手である、下手である
incomprehensible:理解し難い、理解に苦しむ、分からない、ちんぷんかんぷんの
gradually:徐々に、次第に、だんだん
stop making sense:(訳に自信なし。)
stop+Ving:~しなくなる
例文stop responding to:~に反応しなくなる
make sense:意味をなす、道理にかなう、うなずける、筋が通っている、当然である、つじつまが合う
making sense:理解する
ramble:とりとめもなく話す、長々とおしゃべりする、ダラダラ話す、話し続ける
digress:本題からそれる、脱線する
lose interest:関心がなくなる、興味を失う
hostile:敵意を持った、敵対心を抱いた、反感を持った、非友好的な
例文become increasingly hostile:ますます敵意を持つようになる
例文hostile attitude:敵視する姿勢、敵対的な態度
become frustrated:イライラする
get to the point:要点を言う、要点に触れる、核心をつく.
incomprehensibility:不可解、理解できないこと
storyteller:作家、語り部、語り手、話をする人
rambling:ブラブラ歩く、長ったらしくてとりとめのない、要領を得ない
in a confused way:混乱している
go off the subject:主題からそれる
subject:主題、題目、議題、テーマ
make sense:意味をなす、道理にかなう、うなずける、筋が通っている、当然である、つじつまが合う
relevant:関係のある、関連のある.
to cut a long story short:手短にいえば、かいつまんで言えば、一言で言えば、早い話が
epic:叙事詩、叙事詩的な映画、大作
beast:獣、動物、家畜
there are two sides to every story, as the saying goes.:(訳はこれで合っているように思うのだが、文脈的にニールのセリフとどうつながっているのか分からない)
two sides:二つの面、二面性
as the saying goes:格言にもあるように、諺に言うとおり、俗にいうように
recap=recapitulate:要約する、概括する
pass down:伝える
over generations:世代にわたって
contain:含む、包含する
age:時期、時代
realisation:実現、成就、具現化、発揮
make much sense:大変よく道理が通っている、非常によく分かる.
instead:代わりに、それよりむしろ、そうしないで、その代わりに、それどころか
inside story:内部情報、内部の事情、裏話、内幕話、楽屋落ち
p093cl6r
7つのプロットとは、
怪物退治 (Overcoming the Monster)
立身出世 (Rags to Riches)
探求 (The Quest)
旅と帰還 (Voyage and Return)
喜劇 (Comedy)
悲劇 (Tragedy)
再生 (Rebirth)
だそうだ。