6 Minute English
Young and in business
Episode 160609 / 09 Jun 2016

BBCのリンクはこちら→Young and in business
新たな若い起業家があちこちで誕生しています。しかし彼らは真剣に評価されているでしょうか? アリスとロブは、お金を稼ぐ事に関して年を取った人が最善なのかどうかについて議論してます。

[台本]

アリス:こんにちは、6 Minute Englishへようこそ。私はアリス…

ロブ:…そして僕はロブ。

アリス:ところでロブ、大学生だった頃、何かアルバイトをしていた?

ロブ:ああ、学生バーで働いていたんだ。

アリス:その経験から何か学んだことはある?

ロブ:上手に1パイント分のビールを注げるようになったよ。

アリス:他に学んだことは?

ロブ:あるさ。合計の仕方を学んだ。

アリス:それは学校では習わなかったの?

ロブ:頭の中で計算するのは苦手だったんだ、えーと、暗算っていうやつ。でもバーテンダーをやって計算はかなり上達したね。ほら、あの頃はコンピュータのレジ機はなかったから。

アリス:あなたがそんな年だとは知らなかったわ、ロブ! ともかく、今日の番組の話題は若き起業家についてです。では、このクイズに答えてください。フェイスブックとマイクロソフトの創業者が最初に会社を立ち上げたのは、何歳の時でしょうか? その時彼らは… a) 中学生だった b) 高校生だった それとも c) 大学生?

ロブ:ちなみにアリス。僕が知らないと君が考えているかもしれないので言っておくと、フェイスブックとはネット上のソーシャルネットワークサービスで、マイクロソフトとはコンピュータソフトの会社。でいいよね?

アリス:素晴らしい、お見事!

ロブ:そうだな、彼らは b)の高校生だったにするよ。

アリス:あなたが正解を選んだかどうかの確認は番組の後ほど。まず先に、若い起業家にはどのような不利益、あるいは損な点があるのか話しましょう。あなたはどう思う?ロブ。

ロブ:うーん、まぁ僕が思うに、若くして事業主である難点の一つは、自分の下で働く人がみんな自分より年上なことでしょ!

アリス:それって難点かしら?

ロブ:じゃあ、実例で検討してみよう。イギリス人の若き起業家、サルマン・スカーニーが最初の会社を始めたのは17歳の時。すぐ続いて二つ目の会社を興し、それから大学で化学を専攻している時に三つ目の会社を始めました。それはオンライン版の1ポンドショップ、アメリカで言うところの1ドルショップ。その店の商品はすべて価格が1ポンドになっています。サルマン・スカーニーが彼の会社について話すのを聞きましょう。

[挿入]
Suleman Sacranie オンライン卸売業者・99pwholesaler.com創業者

実際、今の僕は6ヵ月前の僕に比べれば相当幸福だよ。なぜなら白髪頭の取締役が更に二人加わったからね。本当に…、今の事業会議は素晴らしいんだ。こうなる以前は、僕は人に相当プロっていう印象を与えていると思っていたけど、でも彼らが頭のどこかでこんな風に考えていたって言われてもまだ仕方ないね。「俺の前に子供が座っているぞ」って。

ロブ:つまり、若い起業家サルマン・スカーニーは今では一緒に経営をする白髪頭の取締役二人を迎えています。

アリス:その通り。でも、年を取った経営幹部が参加することはどう役立つのかしら、ロブ?

ロブ:ちなみに、'executives'とは、事業を経営する人のこと。そして'on board'とはチームに加わること。さて、君の質問に答えるならアリス、彼らは経験をもたらしてくれるんだよ。知っての通り僕も少し白髪があるからね、君は僕から多くを学べるよ。

アリス:学んでいるわよロブ、毎日ね。そしてもしあなたが'bring something to the table'なら、それは役に立つ何かを提供しているという意味。で、あなたはどんなものをテーブルに持ってきてくれるの、ロブ?

ロブ:そうだな、下手なジョーク、ピーナッツ、ポテトチップ、コーヒー、まぁそんなようなもの…。

アリス:私は、明晰な頭脳、言い換えれば発達した頭脳とか、それから…素晴らしいビジネスの洞察力って、言おうと思っていたのに!

ロブ:冗談はよせよ、そんなこと言う気はなかっただろ!

アリス:確かに、言おうとしてなかったわ。'Acumen'とは正しい判断の事。でも心配しないで。あなたには豊富なやる気があって、それで補っているから。話を次に進めましょう。学校はあなたの社会人生活の役に立つ準備になったと思うかしら?

ロブ:いや、そうでもないかな。学校でラテン語を習ったけどそれほど使わないし、数学だってほら、三角法や微積分なんて使ったことがないよ。数学の授業がどの程度役に立つのか、僕にはよくわからないね…。

アリス:そうね。あなたの場合は合計するのをようやく学んだのは大学のバーでだし、結局…。

ロブ:そう。でも計算はスゴク得意だよ! 重要なのは、今の僕は素晴らしい仕事についているっていうことさ。それに、もし何かに真剣に興味をもてばいつだって自分にない技能を習得する、あるいは手に入れることはできるよ。成功した若い起業家であるジェシカ・ローズの話を聞いてみよう。彼女は宝石関係の仕事をしています。

[挿入]
Jessica Rose 宝飾品加工会社の所有者

世に出て自分の会社を始めるのに、こういった色々な事前の技能や経験なんて何も必要ではなかったわ。最初に始めた時、私は経営の練習なんて何にもしてなかったし、宝石についての練習も何にもしてなかった。でも、ある日目が覚めてこう考えたの、ものすっごくジュエリーデザイナーになりたいって、そんな感じ。それってある意味微妙な状況なのよ。なぜって、わかるでしょ。多くの人がこう言うだろうし言ってきたのよ、ほらあれ、お前は頭おかしいよって。

アリス:そこでジェシカ・ローズは貯金を使って宝石加工を学び、それから自分の宝飾品加工会社を立ち上げました。

ロブ:何の経営経験も宝石についての訓練もなく出発しましたが、彼女の宝石への熱意は利益を生み出しました。

アリス:ちなみに'pay off’は成功したという意味です。

ロブ:僕に少し似てるね…。

アリス:そうね。では、今日のクイズ質問の答え合わせをする時間のようです。私の質問は、フェイスブックとマイクロソフトの創業者が最初に会社を立ち上げたのは、何歳の時でしょうか? その時彼らは… a) 中学生だった b) 高校生だった それとも c) 大学生?

ロブ:僕の答えは b)の高校生だった、だよ。

アリス:そしてそれは、不正解。残念ロブ。ごめんね。

ロブ:またしても。

アリス:ええ。マーク・ザッカーバーグとビル・ゲイツは会社を始めた時ともに大学生でした。ザッカーバーグはフェイスブックを2004年に立ち上げた時アメリカ・ハーバード大学の学生でした。そしてビル・ゲイツは1976年、マイクロソフトを立ち上げるためにハーバードを休学しましたが、彼が大学に戻ることはありませんでした。

ロブ:二人ともハーバードなんだ。それは偶然の一致だね。僕が働くバーがハーバードにあれば良かったのに…。さて、今日習った言葉を聞かせてもらえるかな?

アリス:ええ、いいわよ。それでは:
drawbacks
executives
on board
bring something to the table
keen
(business) acumen
acquire
paid off

ロブ:ありがとうアリス。では、今日の6 Minute Englishはこれでおしまい。僕たちがテーブルに持ち寄った新しい語彙を楽しんでもらっていれば嬉しいね。

アリス:素晴らしい。

ロブ:またすぐ番組に参加してね!

二人:さよなら。

[ノート]
in business:商売を行って・商売上の・実業界で

appear:現れる・姿を見せる
take seriously:~を真面目に受け止める・~を重要視する・本気にする、
whether:~かどうか
when it comes to:~のことになると・~に関して言えば
make money:金を儲ける

student bar:(訳語見つからず)
pull:(ここでは)ビールなどを注ぐ pull a pint of beer:ビールを1パイント注ぐ
decent:適切な・まともな・まずまずの・礼儀正しい
pint:パイント=1/2クオート≒500cc・1パイント容器・1パイントのビール
add up:合計する・計算が合う・話のつじつまが合う
do a sum in one's head:暗算する・胸算用をする
mental arithmetic:暗算 arithmetic:算数・計算能力
get pretty good at:~がかなり上達する
barman:バーテンダー
cash register:レジ・金銭登録器
in one's day:若かった頃は・全盛期には
you see:ほら・あのね・ご存じでしょう
realize:気づく・自覚する・理解する・実現する
entrepreneur:起業家・企業家
founder:創始者・設立者
set up a company:会社を設立する・事業を始める
in case:念のため・万が一の用心に・もしもの場合に備えて
drawback:障害・不利・難点
disadvantage:不利な立場・損害・不都合
become one's own boss:個人事業主になる・個人事業を始める
work for:(ここでは)人に仕える
consider:見なす・考察する
real case:実例
Suleman Sacranie:(日本語の資料見つからず)
followed by:続いて~がある・後に~が続いて・~を受けて
shortly afterwards:その後まもなく・ほどなく
whilst=while
pound shop:1ポンド・ショップ
dollar store:1ドル・ショップ
wholesaler:問屋・卸売業者
99pwholesaler.com:(なので、商品価格は正確には1ポンドでなく99ペニーということでしょう。ちなみに現在「99pwholesaler.com」というドメインは595ドルで売りに出されています。twitterのアカウント99pwholesaler.comも2012年以降動いていません。この会社はとっくに辞めているようです。)
actually:実際に・本当のところ・現に
fortunate:運の良い・幸福な
compared to:~と比較して
additional:追加の・付加された
director:取締役
grey hair:白髪・銀髪・胡麻塩頭・白髪交じり
excellent:優れた・卓越した
come across:横切る・頭に思い浮かぶ・~という印象を与える・~のように見える(思われる)・~と理解される
in the back of one's heads:頭のどこかで・頭の奥で・うすうす感じる
executive:幹部・重役・高官
on board:船などに乗る・共に仕事をする
run a business:事業を営む・経営する
be part of:参加する・加わる
bring ~ to the table:~をテーブルに持ってくる・持参する・もたらす
provide:提供する・もたらす・与える
crisp:パリパリしたもの・ポテトチップス
that sort of thing:そのたぐいのこと
keen:鋭い・強烈な・熱心な
keen mind:明晰な頭脳
in other words:言い換えれば・つまりは
well-developed:よく発達した・十分開発された
acumen:鋭い洞察力・識見
business acumen:商才・ビジネスの才覚
abundant:豊富な
enthusiasm:熱意・意気込み・熱狂
make up for:不足を補う・埋め合わせる・取り戻す・清算する
move on:先に進む・切り替える
prepare well:周到に準備する
working life:職業人生
not really:そうでもない・それほどでもない・まさか
Latin:ラテン語
maths=mathematics:数学・計算
trigonometry:三角法
calculus=differential calculus:微積分
not sure:自信がない・確信がない・定かでない
after all:結局・やはり・とにかく
point:論点・要点
acquire:手に入れる・獲得する・習得する
skill:技能・腕前・熟練
Jessica Rose:(日本語の資料見つからず)
work with:~と共に働く・~と協力する・~を扱う仕事をする
jewellery=jewelry:宝石
owner:所有者
previous:以前の・事前の・先に
out there:あちらでは・外には・世の中には
whatsoever:どんなものであれ・何であれ・少しの~もない
kind of:ある種の・なんだか・~みたいな
love to:~したい・~することが好き
tricky position to be in:~が微妙な(難しい)状況である
savings:貯蓄
despite:にもかかわらず
set out:出発する・始める・企てる
article:記事・論説・条項・品物・品目
pay off:利益を生む・効果を上げる.
A bit:少し
take a break:休憩する・中断する・
coincidence:合致・偶然の一致
any good:いくらか役に立つ

ラテン語は数学に比べれば多少役に立つんだ。